Web予約が人材ビジネスに浸透しない理由を考察する

INST石野です。

早いもので2016年も1/12が過ぎ、あっという間に2月ですね。3月創業のINSTは今月が初の決算月になります。1年間あっという間でした。無事(?)に1年間やってこれたのも本当にお客様とメンバーのお陰です。ありがとうございます。

 

さて、今日は昨日ふと思ったことを記事にしてみます。

 

Web予約を(ほぼ)初めてやってみた結果・・・

今週、ある飲み会の幹事を務めることになりまして、お店を探して予約しようと思ったのですが、ランチ営業をしていない店でしたので、(ほぼ)初めてWeb予約をしてみました。USENさんのヒトサラというサービスです。

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「料理人の顔が見えるサイト」とあります。食べログで探したのですが、Web予約はヒトサラで、ということでサービス連携されておりました。

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こんな感じで希望日と希望時間と人数、そして予約者(僕ね)の連絡先を登録しますと、まずはWebで仮予約となります。その後にお店から電話がかかって来て確定と。

 

気分的にはその場でFIXさせたいんだけど・・・

デジタルツール大好き、IT大好きの僕ではありますが、ひとつWeb予約がめちゃめちゃ浸透しない理由のひとつに「その場でFIXできない」ということがあるのかもしれないなと。予約サービスの中には席の空き状況とリンクして、予約ができるところだけ予約ができるみたいなサービスもありますが、それでも確定確認の電話やメールは欠かせないですね。

その場で確定させようと思ったら「やっぱり電話」しちゃいます。今回は特に8名くらいの大人数の会でしたので、「いっぱいなんですー」となって居酒屋浪人になるのも避けたかったですし。日程調整って人と人とのアナログなコミュニケーションが発生しないと確定できないものなのでしょうか?

 

Web予約のメリット/デメリットをそれぞれ考えてみる

ですが、徐々にWeb予約も普及してきているので、メリットも大きいのでしょう。「Web予約 メリット」で検索したらLISKULというソウルドアウトさんが運営しているメディアに良い記事があり、10個まとまっていました。

 

〜Web予約10個のメリット(LISKUL調べ)〜
1. ネットからの受付なので、24時間365日予約が受けられる
2. ネット予約では予約者管理(顧客管理)ができ、予約受付業務の軽減が期待できる
3. 提供するサービスの枠(提供在庫)管理「空き状況」が把握できる
4. 空き枠のみをネット上で表示提供できるため、予約確定までのやり取りを最小限にできる
5. 予約時にアンケートを行う事で事前にお客さま情報の取得が行え、接客・対応に活かせる
6. ネットからの新たな流入の中には今までと違う層(年代、性別、地域など)が発生しやすくなる
7. スマートフォン利用者が増える中、ネット予約時に利用者の使用端末に合わせた対応が可能
8. ネット予約のお客さまの中から、ブログなどソーシャルメディア上に口コミして頂く可能性が増える
9. 紙の管理と異なり、顧客の利用傾向や稼働状況を向上させるためのデータ可視化が行いやすい
10. ネットからの集客活動を行うことで、店舗による対面での販促活動以外の来店効果が期待できる

ほうほう、なるほど。まとめてみると

<Web予約のメリット(石野まとめ)>
・24時間、365日受付ができる
 →電話だと対応できる時間が限られるしね

・顧客管理とかもできる
 →果たしてやるのか、という議論は置いといて

・空き状況がわかる
 →これはサービスによるんじゃ?希望受け付けて「ダメでした」ってのもあるだろうし

みたいな感じですかね。が、管理を紙の予約台帳でやっているお店とかですと難しそうですね。顧客管理をすることでCRM利用ができたり、空き枠状況の管理ができるのは大きなメリットですが、システムを導入してIT化しないといけない、というのが障壁になる場合が多いのでしょうな。

<Web予約のデメリットは>
・予約業務に携わる人全員が使いこなせていないといけない
 →Webで予約受け付けるお店に電話がかかって来た時、対応できない人だったらせっかくの予約電話が無意味

・確定の連絡が来るまで予約した人はもどかしい思いをする
 →これは僕だけかもしれませんが、その場で確定が1番いいっすよね

・利用料がかかる
 →これがネックになってる人も多いはず

でしょうか。

 

人材ビジネスでWeb予約システムが普及しないのはなぜか

とまあ、Web予約自体は飲食店や美容室、ゴルフ場などなど様々な施設で普及しておりますが、人材ビジネスではそんなに普及していない感じがします。大体がメールか電話でお互いにコミュニケーションしあって日程確定、みたいな。

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ジェネストリームさんがこういう仕組みとかを作られており、便利は便利です。秋貞さんという方が社長をやられており、いきなりステーキに宛てたブログ記事は結構バズりましたね。

個人的には人材紹介会社さんとの面談調整や、企業との面接の日程なんかもWeb予約出来るようになったら良いと思うんですよね。ポチポチっと。でもあんまり進んでいる気がしません。それはなぜなのでしょう?

<石野が思う理想のWeb予約(日程調整)の形>
※例えば人材紹介会社との面談で

・予め面談可能な日程がWeb上に出ている

・Webサイトでエントリーするときにユーザーは予め「自分はこの日だったら行けるよ」という日程を相手に送る

・その日程でOKなら確認連絡がくる(やっぱ確定連絡までもどかしいかな・・・)

→ダメなら別途この日程でどうですか?という連絡が来る

ほら、簡単そう。だって時間が空いてるかどうかはカレンダーと会議室予約のデータと連携すればすぐWeb公開できるし、面談する担当の人宛に仮予約が飛んでその人がOK出したら確定、みたいなのってすごい便利だと思うんだけど。。。

 

これが、人材ビジネスの面談予約はお店のWeb予約とは一概には同じとはいかないんですね。

そもそも採用に関わる面談(面接)なので、全員と会うわけではない

ここが結構最初のハードル。面接で書類選考があるのと同じように、人材紹介会社の登録にも選考的なものがあります。「転職相談したいよ」とエントリーしてきた方全員が面談にすすめるわけではないんですね。その会社の保有する求人に紹介できるものがない場合はエントリー後にNG連絡が届きます。Web予約の際には基本的に個人の人が希望日程を送って、その後に確定という感じなので、個人が日程仮押さえしてたのに「すいません、あなたとは面談出来ないので仮予約キャンセルで」というのはちょっとえぐい感じもします。

コンサルタント個人の予定を反映させる空き枠表示が非常に難しい

紹介会社のコンサルタントは業界や職種で担当があり、Webエントリー時点で誰が担当するか決まらないことも多いです。また、面談のブースもたくさんある会社とそうでない会社があり、空き枠管理などはなかなか難しいのではと。サイボウズやGoogleカレンダーと連携すれば行けそうな気もするんですが、そこまでシステム投資をしている会社はあまり無いように思います。

確認漏れやドタキャンがすごい増えそうな気がする

これはお店のWeb予約とかでも一緒かもしれないですが、予約の確認漏れやドタキャンがすごく増えそうな気がします。まず、予約の確認漏れ。仮確定になっている面談の確定権がコンサルタントの人にありますので、単純に忘れる、とかありそうです。また、Web予約=簡単ですが、そこで予約をとった気になって自分のカレンダーに反映しないとかで忘れてしまっていたり、気軽に予約が取れるばっかりに「いっかー、ドタキャンしてもー」みたいなユーザー心理働きそうです。

この辺はシステムのリマインド機能やアナログな電話でのリマインドでカバーできそうな気もしますが、そうすると「じゃあそもそも電話予約でいいじゃん」ということにもなりかねないな、と。

 

でもWebエントリーから面談予約確定まで自動化できたらすごい業務効率UPしそう

これなんですよね。これ。紹介会社の中にはWebエントリーからの面談設定を専門で担当する人もいます。もし、システムで自動化(100%とは言わないまでも)できたら、すごいことだと思うんですよね。

確かに「そんな気持ちのこもってない対応けしからん!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、でも中にはそれでもいい、早いほうがいい、という人もいるはず。人件費二人分がシステムで月額10万円でOKです!とかになったらすごくいいんじゃないかなー。

 

この辺はINSTの新しいサービスでも考えていきたいところですな。

それでは

Kosuke