もしも、いきなり!ステーキスタイルを人材ビジネスに応用したら

INST石野です。

新卒サイト分析ブログ、始めてみたは良いものの、どのくらい継続すれば良いのかと取り上げる基準にかなりバイアスがかかるため、ちょっと一旦休憩させていただきまして、今日はいきなり!ステーキに関して。

皆さん、いきなり!ステーキ、ご存知でしょうか?

立ち食いでステーキを食わせる、それだけと言ってしまえばそれだけのお店です。が、非常に愛好者も多く、2013年に銀座で一号店をオープンさせて今や全国に80店舗を展開する人気チェーンです。

実は昨日、スタートアップ界隈ではNo.1のいきなり!ステーキ通として名高い、Cu-hackerを提供するジェネストリームの秋貞さんにお願いして、不肖石野、いきなり!ステーキ童貞を捨ててまいりました。

秋貞さんと言えば、愛するいきなり!ステーキの会員向けサービスの変更に対する記事を書いて、黒烏龍茶無料を復活させ、その後いきなり!ステーキを経営するペッパーフードサービスの一瀬社長と会食を実現するなどの一連の記事がバズった有名人です。

↓バズった記事はコチラ

genestream-ceo.hatenablog.com

去年の夏くらいに知人に紹介いただき、一度面識があっただけなのですが、Facebookで「いきなり!ステーキに連れて行ってください!」とお願いしたところ、二つ返事で快諾。で、昨日行ってきたわけです。秋貞さんありがとうございました。

 

ソロで初回訪問には結構ハードルが高いオーダー方法

待ち合わせはいきなり!ステーキ渋谷桜丘店。ドコのお店にするのかも秋貞さんに完全にお任せしました。待ち合わせ時間は19時。店内はそんなに混んでおらず、行列などは出来ておりませんでした。

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入店すると立ち込める肉の焼ける匂い。焼肉屋よりも断然強烈です。ランチとディナーでオーダー方法は異なるようですが、今回はディナーのオーダー方法を。

1.まず入店して席につく。椅子がある店舗もある(渋谷桜丘店にもありました)が、通なら椅子のない立ち食い席を。
2.店員さんがお水を持ってきてくれるので、サイドオーダー(サラダとか肉とか飲み物)を注文。ここで、ゴールド以上の肉マイレージカードを持っていれば提示して飲み物を無料で貰うこと。秋貞さんは黒烏龍茶一択だそう。
3.お水と一緒に運ばれた席番号カードを持って、肉焼き場(キッチンのほう)へ。そこで、
・何の肉を
・何グラム
・どのような焼き方で
焼くのかを注文。僕はリブロース300g、秋貞さんはヒレ肉250gを注文。目の前で塊から切り分けられる肉。ちょっと大きめに来られて310gくらいで「コレでいいですか?」と聞かれるいわゆるお惣菜屋みたいな量り売りスタイル。焼き方はレアをオーダー。

4.付け合わせ(基本はコーン)の変更などをお願いする。秋貞さんは「鉄板熱めで」と注文。でもそんなに熱くなかったですね。
5.席に戻って肉の焼き上がりを待つ。
6.肉が到着する。紙エプロンをつけて好みの調味料(醤油、塩、ステーキソースなど)をかけて食べる。よくお蕎麦屋さんとかでお茶が入ってるポット?みたいなのに入った温かいステーキソースが秋貞さんお薦めということでそれをかけて食す。その時に熱せられた鉄板にソースがかかって「じゅわ~」と行くのだが、すこし温めが甘かったらしく、そんなにジュワジュワいかなかった。

届いた肉はコチラ。これがリブロース300g。

すごい量と思われるかもしれませんが、肉も柔らかく、ソースの味もよく、また、脂身は切り取ってくれる(好みによっては油多めもオーダー可)ので、ペロッと食べられます。事実、びっくりしたことに1人で来ている女性客が3~4名程店内におり、石野と同じサイズのステーキを1人で平らげておりました。

感想:めっちゃうまい。また食いたい。400g位なら全然いけそう。

7.食べ終わったらレジに移動して精算。Suica支払いなども可能。肉マイレージカードを入会金100円を支払って作るべし。3000g以上食べると黒烏龍茶が無料になるぞ。
8.お店を出たら外にある消臭スプレーを吹きかけよう!肉の残り香が消えるぞ!(ちなみに別会計で秋貞さんが先に払って、石野が肉マイレージカード発行してもらっている間に秋貞さんは吹きかけ済み→石野吹きかけないで帰る→残り香満載)

とまあこんな感じです。初めての来店がいきなりマスターの秋貞さんと一緒でよかったです。お店が混んでる時に忙しそうな店員さんに手取り足取り教えてもらいながらだったら申し訳ない(今回は空いてたから大丈夫だったけど)

 

原価率UP、回転率UPの掟を破ることで急成長

まあ、ここまでは僕のいきなりステーキ初来店の感想なのですが、ここからが人材ビジネスに就いて考えまくる石野のブログです。

いきなりステーキはステーキといういわゆる高級外食の象徴的な食べ物を安価で提供することにフォーカスしてビジネスを展開されています。肉ってどうしても高いイメージありますよね。良い肉であれば良い肉であるほど、日常的に食べるのは難しいです。

いきなりステーキは、飲食業界では30%程度が普通と言われている原価率を70%程度まで上げて提供しているということです。このままだと利益が出ないところを、「立ち食い」というスタイルにして長居しづらくし、客の回転率を上げて収益を確保するモデル。

この手法は「俺のイタリアン」などでも有名ですね。外食産業以外ですと、僕も愛用しているQBハウスなどの1000円カットなども低価格での回転率勝負であると思われます。

 

低糖質ダイエットブームも成長を後押し

また、昨今話題になっている「低糖質ダイエット」ブームもいきなりステーキの成長にドライブを掛けた要因のひとつと思われます。いわゆる炭水化物を食べずに糖質制限をするために肉のみを食うというスタイルですね。一緒に行った秋貞さんは徹底して糖質制限をされており、デフォルト付け合わせのコーンは糖質が高いのでいんげんに変更する程です。

また、肉マイレージカード会員のランキング上位者は、糖尿病を患っており、肉を食べることで体質改善をしている方などもいらっしゃるとか。ダイエット効果もあってか、女性客も多いんでしょうな。

 

人材紹介業に置き換えると、肉=候補者、客=法人客?

さて、いきなりステーキを人材紹介ビジネスに置き換えてみますと

お店:人材紹介会社
肉:転職希望者
客:求人企業(法人)

になるのではないかと思います。肉と客の立場を逆に考えることも出来なくはないですが、お金を支払うのが法人ということで考えますと、上記のように考えるのが適切ではないかと。

1.原価がかかっても良い肉(転職希望者)を仕入れる

まずはコレですね。原価率が上がってしまっても良い転職希望者を仕入れる事が大事。幾つか考えてみますと

・マーケティングコストをすごくたくさんかける
・転職祝い金をたくさん渡す
・登録に来るだけでなにか上げる(QUOカードあげる派遣会社さんとかありますよね)

この辺りの施策でしょうか。使い古された感じもしますが、コレをもっとドラスティックにやっていかないといけません。いきなりステーキの原価率は平均の倍以上なので、今の獲得単価の倍を掛けても良い人を獲得する必要があります。

2.客の回転率を上げる

これは2つあると思います。法人向けのサービス単価を低価格に抑える戦略。これでなおかつ1.で書いた良い候補者が集まっている状態ですと、オーダーが自動的に来るようになります。法人営業活動が極めて楽になると思われます。

「あの会社、紹介手数料15%だし、推薦してくる人は質もいいし、推薦量も申し分ない」

って会社があったらちょっとやそっとで太刀打ちするのは難しそうです。

また、業務の効率化も必要でしょう。いきなりステーキはメニュー数を極力減らし、店舗内のオペレーションコストを少なくする努力をしています。人材紹介で再現するためには

・書類推薦だけして、後の面接調整は本人と企業で直接
・入社したら申告してもらう
・システムを自動化して人間ではなくシステムができるところはシステムにやらせる

まあ、無味乾燥な感じで「そんなの人材紹介とはいえない!」という事業者の方もいるかもしれませんが、「立ち食いなんてステーキじゃない」というステーキ屋さんとかもいそうですしね。そういうことだと思います。

 

イメージ的には人材紹介がいきなり!ステーキ化すると成果報酬型求人サイトになる

さっきの施策を実施すると、「それ、人材紹介じゃなくて成果報酬型求人サイトですやん」という印象を受けます。施策とかもそうですよね。コレをもっとクローズドな環境で企業と個人をマッチングするプラットフォームみたいになっていくのが未来型なイノベーティブな人材紹介会社の姿なのかもしれません。

もちろんこの業態がベストかどうかはわかりません。「そんな心が通わないサービスは人材紹介じゃない!」という声ももちろんあるでしょう。ですが、そういったことはいつの時代も顧客が選ぶものです。世の中にニーズがあれば流行るし、そうでなければ廃れる。諸行無常ですな。

それでは。

Kosuke