「バイトだから」とスルー出来ないLINE応募の採用成功率2.5倍

INST石野です。

先日LINEがこんなリリースを出していました。

LINEバイト、サービス開始1年の実績を公開 若年層を中心に利用が進み、登録ユーザー数は700万人を突破

LINEバイトは、インテリジェンスとLINEの合弁会社である株式会社AUBEが運営している求人サービスです。そしてAUBEの代表取締役の上土さんは僕の新卒の時の上司!上土さん流石です。

 

会員数の伸びもすごいけど、応募率と採用成功率の伸び方がヤバイ

LINEバイトはちょうど1年を迎えたサービスだそうですが、会員数が700万人というのは本当にすごいですね。会員のうちのどのくらいの人がバイト就業したのかとかはわかりませんが、特筆すべきは採用成功率の数字でしょう。

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※画像データはLINEさんのリリースより拝借しました。

面接率が2倍で、採用率が2.5倍。これはすごい

LINEバイトのキモは

20158月に導入した、アルバイト応募者と企業採用担当者が応募から採用までのコミュニケーションをLINEで取ることができる「LINE応募」機能

という「LINE応募機能」とLINEからの「若年層集客導線の強さ」の2つで間違いないでしょう。

面接率は(面接数)÷(応募数)となると思うのですが、2倍という伸びが驚異的です。というかバイト応募の後の面接率って50%以下なんですね。だってそうじゃないと2倍にならない。面接率が設定ベースなのか実施ベースなのかわかりませんが、結構なインパクトがあることに間違いはありません。

 

なぜLINE応募で面接率と採用率がすごい上がったのかを考える

LINE応募はLINEで応募者と企業の採用担当者が採用までのコミュニケーションができる、というサービスですので、面接率向上と採用率向上に「スムーズなLINEでのコミュニケーション」が寄与しているのは間違いないでしょう。

通常、Web求人媒体から採用企業に応募があると「応募がありました」とメールが飛びます。そのメールを見て、採用担当者が応募者に連絡して面接設定して、面接実施して採用/不採用が決まるというフローが一般的です。

では、なぜLINE応募で面接率と採用率がすごく上がったのでしょうか?

[仮説1]応募通知が採用担当のLINE@に届いて初動対応が早くなった

LINE応募を応募者が選択すると、企業側のLINE@(ラインアット)に応募が届く、とこの記事にあります。これによって採用担当がタイムリーに初動対応が出来るようになった可能性があります。

僕もインテリジェンス時代にアルバイト求人サイトの営業を行っていたことがあるのですが、アルバイト採用担当の人が専任でいることは稀で、店長さんやオーナーが日常業務の合間に採用活動を行っていることがほとんどです。

そうしますと、応募があったよというメールを媒体から受信してもチェックが遅れることがほとんど。例えば飲食店とかでは接客をしていたりするでしょうし、日々の日報とか発注業務でしかパソコン使わないという人も多いですし、LINEで「応募があったよ」はすぐに見れて対応が早くなって面接率が上がったのではないかと。

 

[仮説2]LINEでコミュニケーションをすることでスムーズに面接調整ができた

仮説1ともかぶりますが、メールよりもLINEで面接調整をしたほうがスムーズに調整ができるのは明白です。

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この画像はインテリジェンスのanレポートから拝借しましたが、これ見るとメールよりも絶対スムーズなのがわかります。メールで調整してたらメルマガに埋もれてしまって返信を忘れてしまったりしたかもしれないですが、日常的に利用するLINEで面接調整ができるということは大きなメリットであると思います。

 

[仮説3]LINEでのコミュニケーションで応募者との距離が縮まった

これは採用率がUPした、ということに影響しているのではないかと推測していますが、上の画像で希望のシフトについて会話をしたりもしています。またLINEは基本的に友達とコミュニケーションを行うためのツールなので、フランクな受け答えができるので、距離感も縮まったのかもしれません。

メールで

「週5で働きたいです。できれば土日のどちらかも。」

というのが来たら「こいつマナーできてないのか」と思われてしまうかもしれませんがLINEでくるとそうでない感じがするので不思議ですね。これがスマホネイティブのコミュニケーションなのではないかと。

 

徐々に進みそうなBtoCのチャットコミュニケーション

僕の個人的な予測で行くと、LINE応募は採用系メディアに外販されていくのではないかと思っております。採用率2.5倍になるんだったら、成功報酬モデルの求人媒体は2.5倍の売上になるという予測も立てやすいですし。

どのような価格帯で提供していくのかはわかりませんが、値付は強気になりそうな気がします。上土さん、どうなんでしょう。今度こっそり教えて下さい。

ただ、LINEだけでなく、他のチャットサービスでAPI公開しているものもあるので、徐々に電話メールからチャットも、という流れにBtoCコミュニケーションはシフトしていきそうだな、と。

特に若年層ターゲットの企業では今後「コミュニケーションコスト」がかかってくるのが当たり前になってくるのかもしれないですね。メールと電話はほぼタダみたいに考えていたでしょうが、そうではなくなりそうな気がします。

 

それでは。

Kosuke