ついに電話が”完全に繋がらない”求職者が現れたらしい件

INST石野です。

昨日、あるお客様から電話で相談をうけました。

「石野さん、電話番号認証はしてるのに、電話を掛けても電話が全然繋がらない求職者がいるんですが・・・」

そのお客様は登録制のいわゆる短期バイト系の派遣と請負、日々紹介を行われており、弊社のSMSサービスでユーザー認証を行って頂いております。登録→マッチング→就業→終了報告をほとんどオンラインで行われている関係で、きちんと登録者が存在する人間なのかを確認するためにSMS認証を実施しています。

※ダミー登録やロボットだとSMS認証はクリアできないので。

なので、そのお客様のところに登録している求職者はすべてが一応SMS認証をパスした、きちんと携帯電話を持っている方ということになります。

少し話はそれますが、海外ですとサービスの登録者に対してきちんとSMS認証を実施しているかどうかは、サービスのデューデリするときに大きく関わります。「ウチのサービスは会員数100万人です!」といって、実際に登録者DBを見せても、メールアドレスがユニークIDになっていたりする場合、「それ、お前ら(事業者)が水増しするために自分らでアカウント作ってんだろ?」と言われてしまうのです。SMS認証を行えば、必ず携帯番号が1IDに1つ必要になりますので、100万人のダミーユーザーを登録するには100万回線の携帯電話が必要になるので、事実上不可能になる、というわけですな。

 

さて、話を戻します。

「電話番号は存在する(SMS認証はクリアしている)のに、電話が繋がらない人」

とはどのような人なのでしょうか。

恐らくみなさんお分かりになっていると思いますが、格安SIM(MVNO)に乗り換えて「音声通話機能」を捨てた人です。

MM総研の調査によると、いわゆる我々がいう格安SIM(iijとかNTT.comとか、U-nextとか)の契約回線数は2014年3月末の173万回線から2016年3月末には539万回線2年で3倍強に増えており、2018年3月末には1100万回線と今の倍くらいの規模になるだろうと言われております

格安SIMを検討されたことがある方であればお分かりになると思いますが、ほとんどのMVNO事業者の料金プランは

データ通信量(容量ごとに段階制 or 使い放題)+音声通話(オプション)+その他オプション(留守電とか)

という構造になっています。僕はiijをもう2年以上使っていますが、音声通話はオプションとしてつけてあります。

ですが、安さが売りの格安SIMを選ぶときに「音声通話、いらなくね?」というユーザーが出始めて来たと。おそらくはまだそういった意志決定をする人は若手の一部に限られると思います。今はね。実際に僕も最近知り合った人は携帯番号を交換せずにLINEとfacebookだけでつながっている、という友人も多くいます。そういう人とのコミュニケーションであれば「電話番号を使う音声通話は必要ない」と言い切れるでしょう。

「そんなのまだ若手のごく一部で普通の人は音声通話出来るわ!ボケ!」という人もいるでしょう。そういう人を昨日に引き続き老害、と呼びましょう。スマートフォン市場の変化は目まぐるしいんですよ、老害達が考えてるより全然早い。スマホが出始めた時も「LINE?そんな面倒くさいのはいいや、電話とメールができれば」とスマホを拒絶していた人も、今では多くがスマホユーザーになっていることでしょう。そういう考えの人はどうぞ時代に置いていかれて化石にでもなって下さい。

 

今や生活におけるコミュニケーションインフラになったLINEも、この夏、MVNOに参入してSIMカードの発売をすると言っています。そしてLINEのSIMカードを使っていればLINE,twitter,Facebook利用にかかる通信量は無料で、月額500円。ドコモ、KDDI、ソフトバンクがいくら魅力的な通話定額プランを打ち出しても、LINEの完全無料にはかなわないでしょう。

皆さんも自分がプライベートで使っているスマホで「電話とLINE、どっちか捨てなくちゃいけないってなったらどっち捨てる?」となったら、どっちを捨てますか?僕は「電話」捨てます。悩むヒマもなく。

LINEのSIMがどのくらい普及するかや、MVNOを選んで音声通話を捨てるユーザーがどのくらい出てくるのかは、まだ未知ではありますが、今後「電話が繋がらない」課題が大きくなってきた時に、今のメール電話中心のコミュニケーションは間違いなく廃れていくでしょう。

INST Messengerでユーザーとのチャット、開始しておいたほうが良いんじゃない?

それでは。

Kosuke