僕とインテリジェンスの13年間

僕とインテリジェンスの13年間

13年前、普通の理系大学3年生がいました。

その大学生は、見かけによらず統計工学を専攻しており、大学院に進学することを予定していたので就活はする予定はありませんでしたが、ある日突然、所属していた研究室の教授に「僕、来年から筑波大学の社会人大学院にいくから、研究室解散ね」と言われ、急遽就職活動を開始することになりました。

予備知識も殆どなかったその大学生は、「IT」とか「コンサル」とか耳障りの良い感じの会社を受けていました。

すると、某高校時代の先輩が「おい、うちの会社にエントリーしろよ、面白いぞ。ベンチャーは」と。

断る理由もなかったので、その緑色のロゴの会社にエントリーすると、まだ30歳になるかならないかの若い社長がいきなり説明会から登場しました。その社長はとある紺色のロゴの会社に新卒で入社してすぐに退職して、今の会社を立ち上げて当時史上最年少で上場をしたという超有名経営者でした。

残念ながらその大学生は、その会社の専攻は途中で落ちてしまうのですが、その社長の出身企業であるという紺色のロゴの会社にエントリーしてみることにしました。

ちっぽけで気軽な意思決定でしたが、これが本当に大きな人生の転機でした。

その紺色の会社も説明会からいきなり社長が出てきました。緑色の会社の社長はクールで淡々と喋る印象でしたが、紺色の会社の社長はお祭り男のようで、早口で情熱的に身振り手振りを使って学生たちに熱く熱く語りかけてくれました。残念ながらなにを言っていたのかは全く印象に残りませんでしたが、強烈なキャラクターがその大学生を惹き付けました。

その後のグループ面接では、元楽天の三木谷さんの秘書だったという、口の大きな肉食系っぽい女性社員の方が担当をしてくれました。M坂さんという名前でした。大きな口でギャハハハとよく笑っていました。

グループ面接を通過して、その次は学生2、社員1の面接でした。面接官は東大卒のキレ者で、今はなぜか有機野菜を育てているというS土さんという方でした。確かもう一人の学生は上智大学出身のメガネを掛けた男性でしたが、話している内容が支離滅裂過ぎて、その大学生と面接官とで上智大生を詰めるという奇妙な面接になりました。その上智大学生とはその後お会いすることはありませんでした。

その次の面接はマネージャー面接でした。笑顔とやや縦長の顔が印象的なS井さんという人材紹介事業部のマネージャーでした。なぜか途中からその大学生を「こうちゃん」と呼び始めました。その面接も通過しました。

役員面接はM永さんという役員との面接でした。この面接が一番普通の面接でしてあまり印象がありません。M永さんすいません。

最終面接は例の早口のK田社長でした。説明会の時に「この人とマンツーで話してみたい」というのが就活のモチベーションになっていた大学生は楽しい面接の時間を過ごしました。なんかすごいおじさんだな、という印象でした。

社長面接が終わると、人事のマネージャーのT草木さんとの面談がありました。「最後にもう一回会ってみたい面接官いる?」と言われたので、一番優しかったS井さんを選びました。ちなみに面接官をしてくれた人たちは、T草木さん以外全員すでに退職されております。

そして某SIerの内定を確保し、意思決定の場に臨みます。別にゴリゴリクロージングをされるでもなく、その大学生はすんなりと「あ、俺この会社で働くんだな」と不思議と感じていましたので、固く握手を交わし、入社意思決定をしました。

エレベーターホールまで見送ってくれてドアが閉まるまで深々と最敬礼で見送ってもらい、丸ビルの下で某SIerの人事に辞退の連絡をしました。「僕、インテリジェンスで働きます」と、丸ビルを見上げながら。

ちなみに残念ながら配属は丸ビルではなく、新宿の三井ビルでした。

十数社は面接に進んだと思いますが、面接官の名前を全員覚えているのはこの会社だけでした。そして社員の人たちや経営者のみなさんのキラキラとした目とイキイキとした話し方がとても印象的でした。

人材ビジネスに全く興味はなかったので、なにをやるかは全く良くわからないまま内定をしたのですが、「楽しく働けそう」というポジティブな印象だけで入社することを決めました。

入社するまでも楽しい毎日でした。150人の個性的な同期と一緒に研修を受けたり、飲み歩いたりしました。内定者研修のときに、何種類かの水着を着たのか、背中に個性的な幾何学的模様の日焼けを作っていた女の子が今では3児のママです。

日経新聞を購読して自社の株価チェックをする、というものもあったのですが、内定後入社まで株価が下がり続けていたのを覚えています。ちなみにその株価は僕の入社とほぼ同時期に上がり始め、退社直前がピークに近かったと記憶しており、そのお陰で持株会の売却益が結構出ました。

入社後はアルバイト求人広告の事業部に配属されました。名刺獲得の飛び込みキャンペーンに始まり、テレカを支給されて電話BOXでテレアポして立川のコンタクト屋さんで初受注しました。初受注直前に松屋のスープカレーがネクタイにはねました。

当時全盛期だった日雇い軽作業系などの人材企業様を担当し、ひと枠2週間5万円からのネット求人広告を売りました。謎の1画面年間60万円の商品がリリースされた日に初訪即決でその商品を多分事業部最速で受注し、「受注したんですけど」と言ったらまだ受注後のオペレーションが整っておらずお客様に少し御迷惑をおかけしました。

先輩にも恵まれました。長身細身のM澤さんには営業のいろはを教えていただきました。M澤さんはネットに弱く、「バナー」のことを「バーナー」と言って売っていました。ネガティブ志向で分析が強いT柳さんとよく一緒に資料を作りました。H池さんは「来週から1週間体調が悪くなるので有給を申請します」とパプアニューギニアに旅行に行って厳重注意を受けていました。

総会やキックオフが賑やかな会社でした。事業部のキックオフで僕に課せられたミッションは、元外資コンサル出身の銀縁眼鏡の営業企画のS谷マネージャー(今は子会社社長などにもなっている)に、レイザーラモンHGの衣装を着させるという超難易度の高いものでした。毎日粘り強く説得を続け、本番ではなぜかホットパンツの下に白いスパッツを履いて「フォー!」と登場していただきました。スパッツはない方が良かったのではと思います。

朝から晩までよく働きました。徹夜で資料作成をしてやよい軒で朝飯食って日の出を見たこともありました。深夜バスで何度も新宿から南行徳まで帰りました。土日のどちらかはほとんど会社に行っていました。今考えるとブラック企業の臭いがプンプンしますが、特にブラックだとは思っていませんでした。

大手専門チームの立ち上げの時になぜか「態度が偉そう」という理由で新卒で唯一人そのチームに配属になりました。大手派遣会社に営業に行って、お客様が資料をペラペラ読み進めていたので「ちょっと僕が説明するまで待っててください」と言って、お客様に苦笑され、同行していたマネージャーにあとでシバかれました。

N尾さん、F倉さん、S釜さん、M路さんなどにはご迷惑をかけまくりでした。

楽しい毎日でしたが、1年3ヶ月でもっと小さい会社に行きたいと転職しました。タバコを吸わないM澤さんをタバコ部屋に呼び出して退職の相談をしました。退職の時にチームのメンバーがおしゃれな革靴をプレゼントしてくれたのですが、足がデカイので履けず、アシスタントの女性と伊勢丹にサイズ交換に行きました。今では登場頻度が減りましたが、大事に履いています。

退職後も元インテの人たちに色々助けられました。全然在籍期間がかぶっていないにも関わらず「おー、お前もインテか」とハッパを掛けていただいたり、お客様を紹介いただいたり、お客様になっていただいたりもたくさんしました。

独立後、INST Messengerの初受注も元インテの先輩が独立して作った会社でした。

インテリジェンスは、情熱的でよく働く元気な社員の人たちが一眼になって「社会に価値ある何かを残す」というバックリとしたビジョンで立ち上がった会社です。雇用のインフラを目指そう!という想いもみんなに浸透していました。人の入れ替わりは結構あったと思いますが、多分インテリジェンスのことを嫌いな人はいないのではないかと思います。

僕もブログでdisったりしておりますが、多分また就職活動して、その時にインテリジェンスがあったら、インテリジェンスに入社していると思います。

僕にとっては「価値ある何か」どころか、ビジネスマンとしての基礎や考え方、仕事の進め方などを1年3ヶ月という短い在籍期間にも関わらず、就職活動から今までの約13年間、教え続けてくれたのがインテリジェンスでした。

残念ながら僕が好きだったインテリジェンスという会社はもうありません。

OBの人は懐かしみ、寂しい思いをしていると思います。「あの爺さんと婆さん誰だよ」という意見も今日はグッとこらえて、現役の皆さんに新ブランドのもと、頑張ってもらいたいと思います。

インテリジェンス、インテリジェンスの皆さん、本当にありがとうございました。

Kosuke

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