LINEモバイルが後発ながら他のMVNOを本気で駆逐するかもしれない件

INST石野です。

本当は昨日の記事に引き続き「家族に学ぶマネジメント」系の記事を書こうと思ったのですが、昨日突然僕的ビッグニュースが飛び込んできましたので、急遽差し替えました。

アスキーが

LINEが「LINEモバイル」でMVNO事業に参入する理由は

という記事をLINEモバイル販売開始の14時の7時間後の21時にUPしており

・LINEの通信量を無料にする「カウントフリー」が難しかった
・同様にtwitter,Facebookの通信量を無料にする「コミュニケーションフリー」が大変だった
・通信事業者としてのノウハウが無いのでNTTコミュニケーションズに協力してもらった

(ノω・)テヘ

とか書いているが、これは恐らく目線をLINEモバイルの本当のキモから逸らすための記事です。

この画像はLINEモバイルのHPに書いてあるLINEモバイルのメリット2つです。

スクリーンショット 2016-09-06 00.13.54

へぇ〜、そうなんだー

と流す人も多いと思いますが、これは

超すごいこ

なんです。

年齢認証もSMS認証もスキップする。

これは日本最大のユーザー数とMAUを誇るであろうLINEがMVNO事業者になった時しか提供できないスゴいメリット

なわけです。

他のMVNOに出来ないことをやってのけるLINEモバイルのしたたかさ。

「今まで純正キャリア契約でないとクリアできなかったLINEの『年齢認証』をLINEがMVNO事業者になることで独自で担保してクリア出来るようにしたこと」

これはどういうことかというのを解説します。

僕はMVNOマニアです。iij2枚、UQmobile1枚、そして今回LINEモバイルを1枚申し込みました。MVNOというのはいわゆる格安SIMと言われる、キャリア純正契約よりもコストを抑えることができるサービスのことです。

初期投資になってしまうとはいえSIMフリーの端末買って、多少電波が悪いとしてもトータルのコストがだいぶ安くなるMVNOは僕にとって非常に魅力的だったわけです。

ただ1つ不満があったのは「LINEの年齢認証ができず、ID検索・電話番号検索が出来ないこと」でした。この点を不満に感じていたMVNOユーザーはきっと僕だけではないはず。

MVNOを使っているとmydocomoとかのキャリアマイページの利用が出来ないため、LINEがID検索のために必要としている年齢認証が出来なかったのです。結果としてID検索などが出来ず友達経由でLINE連絡先情報を送ってもらうなどするしかなかった。

今回、LINEモバイルはMVNO事業者でありながら、恐らく日本で1番多くの個人ユーザーを抱えるサービスプラットフォーマーとして他のMVNOを潰しにかかっていると推察しております。

「通信SIMなのに『身分証明書』が必要」なLINEモバイルの不自然さ

14時の発表同時とともに2万件の第1段申し込み開始ということで、早速申し込んでみました。

スクリーンショット 2016-09-05 23.43.14

はい、証拠。

ちなみにもう1個キャプチャがあります。

スクリーンショット 2016-09-05 23.42.15

これですよ、コレ。

本人確認書類アップロード。

僕はMVNOマニアでなおかつ、前職でキャリア系の仕事もしており、SMS配信事業も営んでいます。そういった経験がある人はあまり日本にもいないでしょう。

日本の携帯電話番号は総務省が管轄しており、総務省が認定したキャリアしか個人ユーザーへ販売出来ないようになっています。MVNOはそういった状況で価格が高騰した携帯回線契約の価格を適正化するために登場してきたわけです。

また、総務省により「通話機能を保有する電話番号を付与するためには『本人確認書類』を提出させることが必要」になっています。

ここで「おい石野、LINEだって通話機能提供してるから、それだから本人確認書類必要なんじゃねーか」と言う方もいるでしょう。もう少し黙って僕の話を聞きなさい。

LINEの通話機能は「通話機能」ではないのです。ただのデータ通信なのです。

総務省の言う「通話機能」というのは「090、080などの電話番号にコールが出来てモシモシハイハイとやる通話」を指します。LINEやFacebookMessenger、Skypeでの「無料通話」は通話ではないわけです。厳密に言うと。

例えばMVNOとしては大手の部類に入る、iijのデータ通信専用SIMと通話機能付きSIMでは申し込みに必要な物が違います。

スクリーンショット 2016-09-05 23.46.59

これがデータ通信カードの申し込みに必要なもの。

スクリーンショット 2016-09-05 23.47.24

そしてこれが通話機能付きSIMの申し込みに必要なもの。通話機能付きになると本人確認書類の提出が必要になります。

本人確認書類の提出なんて、個人サービスで提出させたらどのくらい獲得コストが上がるのか、ご理解いただけるでしょう。こんなの義務がなかったら誰もやりたがらない。でもやらなくてはいけないのは通話機能付きSIM発行には本人確認書類の提出を総務省が義務付けているからです。

極めつけにiijに本人確認書類を提出したからといってLINEの年齢認証のハードルはクリアできないわけです。本人確認書類の情報はiijが保有しているだけでそれをLINEの年齢認証には使えなかったと。

なので、LINEは自らがMVNO事業者になり、回線保有者に本人確認書類を提出させることで、回線保有者がどこの誰なのかを把握して、今までmydocomoなど経由でしか行えなかった年齢認証をスキップするというインセンティブをLINEモバイル契約者に提供するというわけです。

そして、SMS認証もすっ飛ばすと

LINE利用開始の時や機種変更、アカウントの新規作成の時にSMS認証が必要なのはみなさんご存知のことかと。

さっきの画像をもう一回。

スクリーンショット 2016-09-06 00.13.54

SMS認証もいらないよ、と。

LINEモバイルのプランでは

スクリーンショット 2016-09-05 14.56.24

SMS機能がデフォルトでついていません。ちょっと見づらいけど。左側がプラン選択です。1番安いのはデータのみの契約。SMS機能を利用すると120円/月が必要になります。

SMS使えねーとLINE利用できないじゃん、と言いますが、LINEはMVNO事業者として「本人確認書類」の提出を必須にしています。SMS認証を行うより断然強いレベルで個人の特定ができているわけです。

恐らく最初は若いユーザー層を囲い込むつもりのLINE。ユーザー数の純増も天井に近づいていそうですし「500円なら・・・」という若手層を取り込むために年齢認証とSMS認証をスキップさせてくるとはさすがです。

僕もMVNOのSIMカードユーザーとして「mydocomo認証限定なんてめんどくさいことやめて、本人確認書類をLINEのアプリからアップロードさせて年齢認証クリアすりゃいいのに」とずっと思っていましたが、それをやらなかった理由はここにあったのかと。

LINEモバイルは本気でMVNOの勢力図を一瞬で塗り替えるかもしれません。

とりあえずは1枚注文してみましたので、LINEモバイルのSIMが届きましたら、どんなフローで新規LINEアカウントの利用開始ができるのか、また皆さんが気になる「電波の良さ」についてレポートしたいと思います。とりあえず今の時点では差別化が難しいMVNOにおいて一つ頭抜けているのは間違いないと思います。

それでは。

Kosuke

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