アウトバウンドコールはフォーム営業と同じ位置づけになるかも、という話
inst石野です。
電話コミュニケーションを自動化するサービスを作って、日々クライアント企業に向かい合う中で「この後の電話コミュニケーションはどうなるのか?」と毎日考えています。
スマホへのコールも今後AIが1次受付をすることになりそう
以前ブログにも書いたiOSにおけるSiriブロックの話ですが、近い将来Androidにも適合される可能性が高いなと思っています。
そもそも、スマートフォンというデバイスは、「もしもし、はいはい」が基本機能であった携帯電話が進化した結果生まれたものですが、スマートフォンは個人が手にすることができるほとんどの情報の流入経路になっただけでなく、決済やテキストによるコミュニケーションにも欠かせないものになり、もはや当初のメイン機能であった「通話する」という機能はオマケというのも申し訳ないくらい、むしろ「お荷物」的な機能に成り下がってしまった、と言っても過言ではないでしょう。
スマートフォンで音声通話をしてしまうと、ほとんどの「ながらスマホ」は不可能になります。まあ運転しながらハンズフリーで通話することくらいは可能ですが、ハンズフリーで通話しながらSNSを見たり、Amazonで買い物をしたり、Netflixで九条の大罪を楽しむのは、相手との会話が成立しなくても良いのであれば可能ですが、まあ難しいでしょう。
そうするとスマホを持つ人間の意識も、スマホ開発・提供する側のメーカーなども、通話をなるべくしない/させないように、となるのは極々自然な流れなのかなと思います。
会社の電話もAI・自動受付が増えている
iVRyやfondeskの登場によって、法人側の電話応対が自動化しているのは皆さんもご存知だと思います。電話がかかってきた会社やお店が電話応対をする手間を、AIやオペレーターの方が文字起こししてくれて、その文字をみて人間が要件や折り返しの必要性を判断する世の中になってきています。
そして前述したように、電話を持っている個人に対してもiOSのSiriブロックなどによって同じように「電話受付の自動化・AI化」が今後普及していくことでしょう。
そうなりますと、アウトバウンドコールは完全にフォーム営業と同じような位置づけになっていくのではないかと考えたわけです。
会社への営業コールであれば、その商材やサービスが必要だと判断された場合だけ折り返しの電話を掛けたりメールで返事をする。
仮に飲食店の自動応対システムが受けた電話が明日の団体予約についての大事な連絡であれば折り返しの電話をする。
個人もSiriが文字起こししてくれたテキストを見て、電話に出る出ない、折り返しするかしないかの判断をする。
これはまさにフォーム営業と同じではないかと。
偶発的に電話に出てくれて、「話せばなんとかなる」みたいな電話営業のノウハウやストラテジーが通用しづらくなるのはほぼ間違いないのでは?と思ってしまいます。
フォーム営業とアウトバウンドコールの相違点は?
根本的に違うのは、フォーム営業が届くのは無尽蔵ですが、アウトバウンドコールは個人が個人情報を架電してくる側に開示した状態であると言うことです。
とはいえ、私がよく遭遇してる現場での課題は
応募があったのに電話がつながらない
メールをしてもレスポンスがない
という2点になるので、アウトバウンドコールでもフォーム営業同様に「お、これは電話で話す必要がありそうだな」と思わせる必要があります。
なので、アウトバウンドコールがAIに接続された段階で
「◯◯株式会社の□□です」
だけで相手方が「電話に出る」という判断をしてくれれば良いのですが、今の時代は電話への警戒感が上がってしまっているので、しっかりと
「◯◯株式会社の□□です。〜〜〜〜〜からスカウトメールに返信を頂きありがとうございました。転職相談の面談日程調整の件でご連絡差し上げました。」
などとAIが文字起こしをしたのを目にした人間に
なんで電話が掛かってきたのか、電話で話すことのメリットはなにか
を明確にわからせるということの重要性が上がるなと思っています。
フォーム営業みたいにtoC架電は自動化するのか?
フォーム営業を、いまだに人間が一人ひとり個別に行っている営業会社はほとんどないのではないかなと思います。昔はクラウドワークスに登録してる人にリスト渡してポチポチやってもらって1件◯円みたいに発注していた記憶もありますが。今は恐らく全部自動化されていることでしょう。
toCへのコールが、フォーム営業みたいに「文字をみて必要/不必要を判断する」世の中になったら、アウトバウンドコール営業も個人が1件ずつかけていくのが馬鹿らしい、みたいな世界観が訪れるかもしれません。
ただ、INSTも一応INST 3BDという自動コールのシステムを提供していて、思うことが一つあって、主には求職者の呼込み対応で利用いただくんですが、その呼び込みのコールをかけたときの成果と言うのは、思っていたよりも人間の架電と差がないということが徐々にわかってきました。
まあ、INST 3BDは
・ほぼ夜間土日の応募に架電している→人間が電話できる時間じゃない
・即電話してる→まだスマホを手に持っている?
・追っかけのSMSも送る(しかも3通も)
ので、24/365で人間が張り付いて架電して、出てくれた人とちゃんと会話してたら、INST3BDより面談設定や面談率の成績はよくなるのかもしれません。
ですが、ある、紹介会社さんの現場では2026年に入ってからかなりSiriにブロックされてしまって通電率が下がっているというお話を聞きました。確かにiOSのバージョンアップが2025年の11月に行われたので、架電しているチームの方が「今年に入ってから電話が繋がらない」というのにSiriは少なからず影響しているのかもしれません。
要はSiriブロックが浸透していった結果、自動架電と人間架電の差が縮まってきた、とも仮説立てられるのかなと。
とはいえまだ人間のほうが「出てくれれば強い」
まだまだ人間が改善する価値と言うのは、架電の現場においてはないわけではないと思います。何と言っても「出てもらえたら強い」からです。
AIが進化して、今では法人新規開拓で受付を突破したら人間に変わってくれる、みたいなのもあるようですが、まだ人間が掛けたほうが「突破率」は良いのではと思います。
今後法人のすべての電話の受付が無人化して、個人の電話も必ずiOSであればSiriが受けるし、Androidであれば、Googleアシスタントが受けると言う状態になったときに(なるのかどうかわからんけどw)、それでも人間が電話をかけることの価値と言うどのくらい保持され続けるのでしょうかね?
AIが電話してAIが受ける。そんな時代に電話の価値はどうなっているのか。
更に進化して
AIが営業して、AIが営業を受ける、そんな時代もくるのでしょうか?
未来の話なので、なかなか予測が難しいところではありますが、INST 3BDを提供するのが、AIの時代になったと言うのは幸か不幸か、タイミング的にぴったりだったのか、世の中の変化を感じる次第でございます。
以上