創業10年目にして初めて警察にお世話になりかけた話

創業10年目にして初めて警察にお世話になりかけた話

inst石野です。

先日XでTweetしたのですが、とある出来事がありまして、今日はそれを記してみたいと思います。

ことのあらましは協力会社からの連絡

8月のある日、協力会社の担当から

「どうやらinstが保有している番号を警察が捜査対象として調査しているらしい」

という連絡がありました。

ここで言う協力会社、というのは当社が050の番号やSMSの送信ルートを仕入れている会社でして、10数年来の付き合いのある会社です。

ご存じない方のために補足いたしますと、基本的に日本で電話番号を使ったサービスを提供するには原則として「電気通信事業者」の届け出を総務省に行わなくてはなりません

電話番号の発行や通信帯域の割当などを日本では総務省が管轄しており、「この番号は俺のね!」と勝手に電話回線を引いて電話番号を取得するということができなくなっているわけです。

ので、当社もその協力会社も電気通信事業者の届け出は済ませており、年に1度、自社で取得してある番号がどのクライアントに利用されているか、どの番号を誰が使っているかというのを管理して総務省に報告しています。

その番号の一つが捜査対象?

全く意味がわかりませんでした。

instは無料で電話番号を取得できるようなフリーサインアップモデルでサービスを提供しているわけでもなく、個人向けにサービスを提供しているわけでもなく、原則としてWebや対面で面談をした怪しくない法人にしかサービスを提供していないのです。

詐欺や怪しい用途でSMSや050番号を使いたいという問合せは結構来る

ブログ読者の方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、SMSや電話サービスの提供をしていると怪しい問合せは結構来たりします

覚えている限りですと

・エロチャットのチャットレディーの採用で面接ドタキャンが多いのでSMSを使いたい
・買った携帯番号リストを30万件ほど持っていて一斉にSMS配信をしたい
・出会い系サイトでお互いの番号を開示しない状態で通話をさせたいのでクラウド電話を使いたい

などなどです。ちなみに全部お断りしていますのでご安心くださいw

SMSが詐欺に使われているというのは皆さんもご存知だとは思いますが、携帯番号は090,080,070から始まる11桁の数列になるので、ランダムに数字を並び替えたリストを用意してしまえば不特定多数の方にSMSを届けることが出来てしまいます

詐欺グループはそういったランダム送信や、サラ金の債務者リスト、R-18系のサイトの利用者の電話番号リストなどを不正に購入して、そこに一斉配信でSMSを送り、URLのクリック履歴をたどって再送するリストを作ったり、簡単に取得ができる050の番号に電話してください(アダルトサイトの利用料金が滞納されているから金を振り込め)などというメッセージで詐欺を働いたりするわけです。

instでもフリーサインアップができるような営業・マーケの仕組みは考えたこともありましたが、犯罪に利用される可能性や反社会勢力が利用する可能性なども考慮し、SaaSなのに必ず人間を介した営業活動をしているというわけです。

※電話番号取得ができるCTIやクラウド電話サービスなどはだいたいそうなっていると思います

調査対象は社内のテスト用番号!利用してるのは開発チームのエンジニアのみ

話を戻します。

どうやら調査対象になっている電話番号は確実にinstが保有している番号らしく、その協力会社(電話番号利用だと当社の上流※提供元にあたる)には警察からの連絡があったようで、その番号を保有しているのはinstであると伝えたということと、利用ログを確認して欲しいという依頼がありました。

さすがの僕も慌てふためいて確認したところ、クライアントに提供している電話番号ではなく、社内のテスト用に使っているだけの電話番号がどうやら調査対象になっているということがわかりました。

その時のSlackのやり取りです。
※この時点ではどのような経緯で捜査対象になっているのかは不明でした

番号の発信ログもくまなく確認しましたが、担当エンジニアの携帯番号と彼の自宅の番号に掛けているだけで、特に不審な発信履歴は確認できませんでした。サーバー攻撃の可能性も考えてログの調査も行いましたが、不審なアクセスなどは一切なく。。。

が、その番号への着信ログを確認してみると見慣れない市外局番からの着信が!

番号検索してみると某地方の警察署の番号からの着信が7月に3件ほどあったようでした。050番号への着信があると、自動音声のアナウンスを流したり、指定した番号に通話を転送することができるようになっているのですが、当然社内テスト用の番号なので外部に知られている番号ではないため、着信もほとんどないわけで、このときは担当エンジニアの自宅に転送されるような設定になっていたのですが、警察からの連絡が彼の自宅にあった、ということもありませんでした。
※無言電話は何件かあったということと、後に警察の方との会話でこの着信は担当の刑事さんが掛けたものだと判明しました。

とりあえずは協力会社に状況の報告と、警察から連絡があった場合に備えて僕の携帯番号を協力会社に伝えて待つことにしました。

いよいよ警察から入電!その時inst石野は!?

そして数日たったある日、ちょうど社内の全体ミーティングをやっていたときに見慣れない市外局番からの着信が僕の携帯に

出てみると某地方の警察署の刑事さんからの電話でした。

警「こちらinstの石野さんの番号でよろしいですか?私◯◯警察の刑事2課の□□と申しますが。。。」

緊張感は一気に爆上がりです。もちろん全く悪いこともしていないですし、不正利用の可能性も殆ど無いのですが、悪いことをしてなくてもパトカーを見かけたり警察官に話しかけられたりすると緊張してしまうのはなぜなのでしょうねw

警察の方の話をざっくりまとめますと

・とある詐欺事件が発生した
・犯人グループは多くの050番号をその事件に利用しており、そのうちの一つがinstが保有していると思われる番号だった
・実際に詐欺被害が出ている
・その番号を使って犯人と被害者がある日に50分ほど通話をした

ということでしたが、僕は

・その番号は社内テスト用の番号で外部に公開している番号ではない
・通話ログを見ても不審な発信はない(担当エンジニアの番号のみ)
・通話をしたという日に通話が成立したログは一切残っていない
・◯◯警察からの着信は確認できている(が担当エンジニアは無言電話だったと言っている)

ということを伝えまして、番号保有をしていることを証明するためにその番号から警察官の方の携帯番号に電話をかけました。まさか電話サービスのデモを警察官の方相手に行う日が来るとは思ってもいませんでしたw

必要であれば通話ログやサーバーのログなども送ることはできる、ということを伝えました。まあ潔白なので捜査協力をするのは市民として当然ですよね。

一通り話(取り調べ?)が終わると

警「そうですか。。。おかしいですよね。。。」

と。僕も全く同じ心境でした。

そうすると警察官の方が

警「こちらの方でも再度確認してまた進捗があれば連絡します」

ということで終話しました。

終話後、社員と協力会社に警察から電話があってこういう説明をして、こういう状況(再確認待ち)になっている、ということを伝え、通常業務に戻ると再度警察から僕の携帯に入電が!

石「はい、inst石野です」

警「・・・あ、石野さんですか?あ、あの。。。大変申し上げづらいのですが。。。」

こちらでの番号の確認間違いでした。

おい!◯◯県警!
こっちは気が気じゃなかったし、めちゃくちゃログの確認とか入念にやったんだぞ!w

まじでずっこけるかと思いました。

実際の番号は伏せますが、わかりやすく説明すると

050-xxx2-xxxx が当社が保有する疑われていた番号

050-xxx4-xxxx が実際に詐欺事件で利用された番号で、その番号はもちろんinstが保有している050番号ではありませんでした。電話番号を見て、プッシュダイヤルでかけて間違い電話掛けちゃったみたいな感じですね。

ですが。。。

もうちょっとちゃんと確認してから捜査開始して!!!せめて被害者の通話ログくらいは確認して!w

とクレームを言いたくなりましたが、そこは大人なのでぐっと堪えて

石野「よかったです!もしなにかまた協力できることがあったら言ってください」

と終話しました。

警察の方も「お仕事の邪魔をしてしまって申し訳ありませんでした。。。」と平謝りでしたw

というのが今回のお話です。

まあ、ブログに書けるくらいの話なので、弊社になにか問題があるわけではないことは賢明な読者の方は予想されていたかと思いますが、創業10年目にして初めて警察の方に捜査協力をした、という話でした。

危うくインテリジェンスの元同期のサー◯ュレーションの前社長と同じく辞任をして株式を全部手放さなくてはならなくなるところでしたよ。

詐欺グループに電話番号提供を行った疑いで逮捕された千葉市のIT会社社長、石野幸助容疑者(43歳)

とかになったらまじでシャレになりませんからw

SMSやIP電話は便利で、ある一定の条件を満たせば誰でもある程度は自由にSMSを送れたり電話番号を取得することが出来ます。

SMSやIP電話を使った詐欺事件が多くなっているのも事実です。お客様にも「SMS送って怪しいと思われない?」とか「URL送っても詐欺だと思われてクリックされなくない?」ということはよく聞かれます。

当社のクライアントに於いては、そのような悪用をするお客様はいないと思いますが、SMSを受け取った個人の方の中には、ご自身が転職相談された人材紹介会社の名前を覚えておらず「こんなSMS身に覚えがない」という方も一定量は存在してしまうのかなと思います。

認識率・読まれる可能性が高く、電話番号だけで送ることができるSMS。

インターネット回線を介することでどこでも自由に通話ができる便利なIP・クラウド電話。

電気通信事業者としてサービス提供している以上、ビジネスのクリーンさは徹底して遵守していかなくてはならないなと改めて思った出来事でした。

ということで、

1通8円〜送れる高機能SMS配信SaaS「INST Messenger」

Web問合せに3秒で自動架電する商談化率UPのためのBPaaS「INST 3BD」

電話サービス・顧客コンタクト率をUPしたいという健全なビジネスを行っているお客様からのお問い合わせをお待ちしております。

それでは。

Kosuke

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