「静かな退職」と「マイルド経営」を対比して考えてみる

「静かな退職」と「マイルド経営」を対比して考えてみる

inst石野です。

だいぶBlogの筆不精も解消してきた気がするので、GWの中日でもありますし、ライトにニュースの考察でも。

と思ったらなかなか根深い内容で色々考えさせられる内容になってしまいましたw

【work23】会社辞めずに“最低限の仕事”「静かな退職」広がる 実践中の20代男性に密着「ダラダラした方がコスパいい」 企業に意外なメリット?【news23】

ニュースの概要をまとめると

  • 「静かな退職」は「Quiet Quitting」の直訳、アメリカで2022年頃提唱され始めた
  • 社内での昇進や昇給、自分のスキルアップを諦める人のことを指す
  • 指示待ちで頑張って働かない、最低限の仕事だけする
  • 家事や育児と両立もできる、価値観の多様化した現代にはマッチしている?

というような内容です。

まあ、経営者の立場からするとそんな状態の社員は「さっさと辞めてくれ!」というのが本音ではありますが、以前から申し上げておりますように、日本は雇用主による労働者の解雇が非常に難しい環境ですので、なんとも難しい問題です。

とは言え、これって「会社と従業員間のことだけじゃないよね?」と思いませんか?


やる気ないけど辞めない、って昔からあるよね?

「静かな退職」が登場する前から、こういう“やる気はないけどその場に居続ける”ってのは、社会のあちこちに存在しているように思います。

たとえば、

夫婦仲は完全に冷めてるけど、子どもがいるからという理由で離婚せずに続けてる夫婦

スポーツ習わせたけど、本人にやる気はなくて親も「とりあえず通ってればいいや」って状態

学校の部活とかで、出席はするけどモチベーションはゼロ、みたいな生徒

つまり、静かな退職って新しい概念ではなくて、ただ名前がついただけなんじゃねーかなと。

今まで存在してたけど、「そんなこと言ったらだめでしょ」みたいな暗黙の了解があったけど、価値観の多様化というかZ世代とかミレニアルが割と堂々と表明するようになったから目立つようになっただけだと思うんですよね。

同じ構造って、多くの日本国民が抱えてると思うんですよ。

未来への不安しかないのに政治家とか政府に期待してない(できない)、だから選挙の投票も行かない、ので政権が交代することもない。

でも日本から出ていくとか税金支払うのボイコットするみたいな具体的な行動に移す人が少ないだけ。

ほら、みんな一緒だよね。


部活でレギュラーを目指さない部員をどう扱うか

たとえば学生時代、
「部活には毎日ちゃんと来るけど、練習はゆる〜く流してて、レギュラー争いにはまったく興味なし」ってタイプ、いませんでした?

顧問の先生とか、一生懸命やってる人からすると「なんで入ったんだろう…?」って思うけど、本人としては「別に辞めたいわけじゃないし、でもガチでやる気もない」って感じ。「とりあえず部活には入っておけ、って親に言われてるし。。。」とか「体力づくりの一環で参加してます」みたいな感じなのかなと。

あれは静かな退部というんでしょうか。幽霊部員とは性質が違うわけですな。

そう考えると、組織の目標とそれをメンバーに浸透されるリーダーシップやマネジメントがとても重要だという事が改めてわかりますね。静かな退部も所属だけしてて部活に参加しない幽霊部員よりは全然マシなわけなので、その人が一生懸命レギュラー争いや技術向上を自発的に目指したくなるように監督が指導すると。

まあでもそうやっても100%の部員がモチベーション高く部活に取り組むってのは、僕が高校球児だった20数年前より全然むずかしくなってしまっているのかもしれません。

「やる気がないなら帰れ!」

って監督に言われたら、今の子供達って殆ど帰っちゃうのかも。


経営だって、全力で走ることが正義じゃない

会社経営に置き換えて考えてみると、なかなか「ギクッ」としました。

前述したように経営者的にはまじで勘弁してくれって感じですが、僕の会社だって、超絶ハードワークして、めちゃくちゃ収益上げて資金調達して上場目指して、みたいな一般的に「良いベンチャー企業・良いスタートアップ」みたいな世界線ではなくて、家庭や自分の時間も大事にしながら、スモールビジネスを楽しくやるっていう方針で経営してます。

これもまた一つの経営スタイルで誰にも文句は言われる筋合いがないとは思いつつも。。。

日本政府的には「おい、INSTもっとガッツリ稼いで法人税ガッツリ納税せよ、そうしないと日本国は豊かにならんぞ」と言われても仕方ないかもしれないな。。。と思うと。。。非常に難しいところではあります。

あれ、俺も「静かな廃業」なのか???

まあでも勿論いいサービスを提供するために、仕事の時間はちゃんとやってますけどね?そりゃあ平日仕事サボって釣りに行くこともありますけど、それで成果が出なくて会社が潰れたら従業員たちも困っちゃうし。来年高校に進学する予定の長男の学費が払えなくなったら、本格的に漁師で食っていくしかないかもw

例えば、めちゃくちゃ繁盛してる個人経営の蕎麦屋があったとして連日満席・満員。凄い儲かってるとして、2店舗目出さないとか、店舗の増床しないのは怠慢だ!って言えませんよね。

でも、クビにならない程度に手を抜いて働いてる社員がいたとしたら「もっと頑張れよ、ちゃんと働けよ」って言いたくはなってしまう。。。

この問題は会社経営者の友達の皆さんにも是非コメント頂きたいところです。


静かな退職を産まないために、マネジメントはどう変わるべきか?

まあでも、蕎麦屋の多店舗展開に関してはなかなか結論も出なそうなので、「静かな退職」に再び論点を戻しますと、この状態ですとなかなか企業の生産性は上がらないですよね。

ということはこういう「静かな退職」みたいな状態を生まないようにする、というのが重要なわけです。

ただしマネジメントする側が気をつけなきゃいけないのは、

自分の“当たり前”が、相手にとっても当たり前だと思い込まないこと。

「成長したいでしょ?」
「やりがいを持って働くのが普通だよね?」
「評価されたいはずだよね?」

こういう“正しさ”を押しつけると、
「いや、別に…」って感じの人との間にズレが生まれる。

ので、ビジョンとかパーパスとかで「当たり前」をちゃんと共有する、というのがとても大事なわけで、いくら価値観が多様化してるとはいえ「当たり前のレベル」が違いすぎる人は採用しない、もし採用してしまったとしたら適切に退職の方向に持っていけるようにするような人事制度が大事ということになるなと思います。

「野球やるなら甲子園目指そうぜ!」 「せっかく部活やるならレギュラー目指そうぜ!」

って部活のほうが面白いし、良い経験ができると思うんです。が、これも価値観の押しつけと言われる時代なのか。。。

むーん、なんかあんまりまとまらないけど、無理やりまとめるとこんな感じか。


静かな退職を“問題”と捉えるか“事象”と捉えるか

全然まとまらないんですが、静かな退職を「問題」と捉えるか、「事象」と捉えるか、というのが経営者次第なのかというのに尽きる気がします。

従業員次第じゃないのは「静かな退職」状態を取っている人は、それが問題じゃないと思っているからその状態なわけですよね。

もしかするとJTCの大企業だったら「そういう人がいても仕方ないよね」という前提で会社運営をしているかもしれません。建前上はそうは言ってなくても、明らかにそうなっている会社ってのはあるはず。

ただ、もし会社経営者側が「静かな退職」状態の社員がいることが問題、と思ったのであればそれを是正するために策を講じなくてはならない。そもそも採用しない、とかきちんと評価するとか。そう考えると人事制度とか採用とかってのは会社の業績に直結する大事なものなのですな。

となると、僕が「instを売上100億の会社にする!」というのを目標に掲げたくなるにはどうしたらいいか、ということになるわけですが、それはそれでまた難しい問題ということで。

今日はこんな感じで。皆さんも良いGWをお過ごしください!

それでは。

Kosuke

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