大学受験が2025年で変わる?そこにビジネスチャンスあり! クロス・シップ野崎さんインタビュー〜後編〜

inst石野です。

先日の前編に続いて、クロス・シップ野崎さんのインタビュー後編です!

<前編TOPICS>
・唐津→津→名古屋→半分拉致でエス・エム・エスへ
・諸藤さんは野崎さん実家のあわび料理が口に合わず
・どこまでも偉大な諸藤・信長コンビ

→前編を読んでない人はぜひ読んでから後編へ!

 

 

退職からクロス・シップ起業まで

 

石野:エス・エム・エスからエムスリーキャリアに転籍されて、その後エムスリーキャリアを退職され、クロス・シップを起業という流れかと思うのですが、退職時にはもう次何やるか決められていたんですか?

 

野崎:退職するときにはかなり教育領域に興味が出ていた状態でした。元々仲も良かった一彰(ヴィリング創業者)が既に教育領域で起業していて、諸藤さんと何かやろうとしている、というのも聞いていました。彼らの話を聞いたりして、自然と教育領域に入ろう、となっていきましたね

エス・エム・エスから転籍したエムスリーキャリアを退職したあとは、少し一彰の会社を手伝ったりした後に一般財団法人 活育教育財団を設立しました。

諸藤さんにも設立に携わっていただきまして、財団法人のコンセプトである「イキイキと生き続けるには?」という問いに対してどんなアプローチができるのか、ということを6年ほどやって来ました。

なのですが、なんなんでしょう。ずっとビジネスの世界にいたせいなのか、財団法人では実現できないようなビジネスチャンスだったり、制限されてしまうようなアプローチ方法を見つけて少しもどかしい思いをしていたのと、財団法人の方向性が「学校を作る」という流れになってきまして。

それもちゃんとした小学校とか中学校とかの教育機関を作ろうと。そうしますと、自治体や各官庁との折衝業務がとても多くなってしまうんですよね。で、これって自分がやりたかったことなんだっけ、と振り返ってみるとちょっとズレてきてしまっていました。

とはいえ喧嘩別れのような感じではなく、諸藤さんにもしっかり納得いただきましたし、そういった折衝業務を一手に担っていただける方にジョインも頂いたので、財団法人には理事としては関わりつつ株式会社クロス・シップを創業しました。

 


株式会社クロス・シップのホームページはこちら

 

クロス・シップはなぜ儲からなさそうな教育系ビジネスをやるのか?

石野:教育系のビジネスをやられていくのですね。

教育領域の人材紹介、非認知能力向上イベント、教育コンテンツマーケットプレイス。。。

ちょっと僕こういった教育系の事業にホント興味がなくてwなんといっても儲からなさそうですし、金の匂いがしないというか。。。

あ、もう1回IPO経験されているから利益云々より社会貢献の意味合いが強い会社を作ったということですか?

 

野崎:いえ、ぜんぜん真面目にもう一回IPO目指してますよ(怒)ちゃんとビジネスをやっていきます(怒)

 

石野:それは失礼しました。。。でも教育系の事業って言われても、少子高齢化で子供は減っていきますし、さっき学校作るのめっちゃ大変で野崎さんがやりたいことではなかったというお話もあったじゃないですか。

それに教育系の事業ってベネッセとか学研とかでっかいプレイヤーにある程度マーケット抑えられちゃってるイメージであんまり残ってるところがなさそうな。。。

 

野崎:確かにですね、それでは教育系ビジネスがお嫌いな石野さん向けにわかりやすく当社の戦略の解説をさせていただきます!

 

ターゲットは学校ではなく「塾」

野崎:まず、対象とするマーケットなのですが、教育というと石野さんのように「学校」とか「通信教育」をイメージされる方が多いのですが、当社がメインのターゲットにしているのは「塾」なんです。

確かに少子高齢化で子供の数は減っているのですが、市場データによると、塾に通っている子供の数というのはほぼ横ばいで変わっていないのです。塾に行く子供の比率は上がってきているんです。

それに、子供一人あたりに使われる学費以外の支出はこの数年で15万円→25万円と右肩上がりになっていて、これを考えると十分に勝負できるマーケット規模が今後数年は維持されると思っています。

また、私立学校も勿論存在するわけですが、行政が母体にある公立学校向けのビジネスというのは、ご想像通りスピードが遅く、我々のようなスタートアップが頑張っても体力のある大企業に太刀打ちはできません。

ですが塾に関しては大小様々な規模感の塾が全国で5万教室ほどありますし、ほとんどがオーナー企業が運営母体なので意思決定が学校に比べて早い。なので我々は塾をターゲットにビジネスを展開していく予定です。

主には「非認知能力向上」のためのワークショップやカリキュラムを提供しています。

 

石野:なるほど!僕も小学生の子供が2人いるのですが、塾に通っている同級生ってすごく多いですよね。

でも、「非認知能力」ってなんですか???

 

野崎:非認知能力、というのは学校のテストで点が取れる能力「認知能力」とは別の【人間性】や【判断力】や【表現力】のことです。


野崎さんに頂いた、認知能力・非認知能力の説明イラスト

 

石野:・・・あの、、、野崎さん。大変申し上げにくいんですが、塾がターゲットなのにテストの点を取るための能力じゃない能力を向上させるってどういうことなのでしょう?

親が子供の塾代に高いお金を払うのって成績を上げて、テストができる子供を育てて、良い学校に入学して貰うためじゃないですか。人間性を上げます!って宣言する塾に高いお金を払う親なんていないと思うのですが。。。

 

2025年から変わる大学受験にいち早く備えるのがビジネスチャンス

野崎:石野さんの仰る通りです。確かに塾は成績を上げたり、良い大学に受かるために行かせるところですね。

良い大学に受かるためには受験をクリアする必要がある。その大学受験が2025年に変わる、と文部科学省が2020年に発表したのをご存知ですか?

 

石野:知らないです。。。うちの息子が今小6なので、息子が大学受験をするときには今の国語数学英語とかのテストだけじゃなくなるということですか?

 

野崎:そうです。2020年に文部科学省が新しい「学習指導要領」を発表しました。その中に2025年の受験からは、現在の認知能力を計る学力テストに加えて、非認知能力を問う内容を付け加えるということが記載されているのです。

 

石野:そうなんですか!!!で、どんなテストが追加されるんですか?

 

野崎:それはまだ誰もわからないのです。

 

石野:え??????????

 

野崎:まだ文部科学省が「こうするよ」という方針を発表しただけで、具体的な内容は2025年までに決める、ということしかわかっていないのです。ですがここにチャンスがあります。

 

石野:すいません???頭のハテナが取れないのですが???

 

野崎:殆どの方がそうなんです。石野さんのように将来受験を控えたお子さんがいらっしゃるご家庭でも「どうすりゃいいの?」となっているのがほとんどです。

そうすると、教育意識の高い親御さんから塾に対して「そちらの塾では非認知能力向上についてどういった対策をされているんですか?」と質問が届くわけです。

学校へは勉強だけをしにいくわけじゃないですよね。勉学が中心でも、友達と共生したり、美術や音楽などの特定の学部に進学しないと能力が問われない授業もある。

ですが、塾はほとんどが学力向上のために存在をしているので「非認知能力」と言われても、塾にとっては不得意中の不得意分野なんです。なので親から非認知能力向上対策について問われても何も答えられずに困ってしまう。そこで当社では、そういった塾に対して非認知能力向上のためのワークショップを提供しているのです。

2025年、変革した大学受験が到来したら多くの会社がこの分野に参入してくると思います。

なので、クロス・シップは他社に先駆けて、僕が財団法人時代に培ったノウハウも活かしながら、塾向けに非認知能力向上プログラムを提供する。これが現在のひとつの事業の柱です。


実際、クロスシップでは既に複数のワークショプ開催の実績がある。写真右側の白いスパッツに短パンを重ねたように見えるのが代表の野崎さんである。が、よく見ると黒→白で色が切り替えられたデザインのハーフパンツということがわかる。

 

 

毎年キャリアに悩む教育学部卒生3万人をサポートしたい

 

石野:非認知能力プログラムに関してはよくわかりました。さっきはぜんぜんしなかったお金の匂いが漂ってきましたw

ということは教育領域の人材ビジネスというのも学校向けに教諭を紹介するのではなく、塾向けになるのですか?

 

野崎:ご推察のとおりです。主には教育学部を卒業する学生や、教育学部を卒業して一般企業で働いている方々のキャリア支援を行っています。

毎年、教育学部を卒業する大学生は4万人いるのですが、教員として就職するのは3割に満たない1万人ほどなのです。3万人は別の仕事に就いている。これは医学部を卒業したのに医者にならない人の割合や、看護学部を卒業したのに看護師にならない人の割合に比べてもずっと高いのです。

学校の先生になりたくて教育学部に入ったのに、「教員にならない」という意思決定をしてしまうと、途端にキャリアに迷ってしまうのが教育学部生の特徴です。

そこに向けて就職情報だったり、就職先の斡旋、前述したような非認知能力向上ワークショップのファシリテーションプログラムなどを提供して、教育学部を卒業した学生だからこそ開けるキャリアの場を提供したいと考えています。

これは僕の偏見かもしれないのですが、教育学部卒の学生ってとってもピュアなんです。

学校で先生という職業の人と触れ合うという原体験をして、先生に憧れたから、あの先生みたいになりたいから私も教員を目指したい。そうやって教育学部に進むわけですね。教育というプロセスを経て、人間を成長させていきたいという思いを必ず持ってくれている。なので、そういったホスピタリティを持って学校以外の教育の場にもキャリアのチャンスがあるよ、と伝えてあげたいのです。

 

石野:いい話ですし、たしかにそういった切り口でのHRビジネスはなかなかやっている会社がなさそうですね。職種特化、業界特化、とかはあっても卒業学部特化、しかも教育学部卒とは。

 

 

クロス・シップには3期目までに入社して欲しい

石野:ビジネスに関してはよくわかりました!詳しい解説ありがとうございます。

で、現在クロス・シップでは社員大募集中ということですが、どんな職種で募集をされているのですか?

 

野崎:ご理解いただけてよかったです!

主には下記のような職種で探しています。

・教育機関(主に塾)向けの教育プログラム営業

・教育関連人材ビジネスのキャリアアドバイザー/法人営業

まだ小さい会社なので、どちらかしかできないというわけではなく当社が目指す方向性や、マーケット・ビジネスに関する可能性を感じていただけるようでしたら、是非お気軽に連絡いただければと思います。

法人向けの営業経験や、人材ビジネスでのご経験も活かしていただけると思います。立ち上げ間もない当社ではありますが、非認知能力が大学受験で問われる2025年になってしまったら、それは入社時期としては遅いと思うんです。2025年の大学受験がどうなるかわからない。でもその先が見えない中、僕と一緒に暗闇の中でジャンプしてみたい!という方の応募を心からお待ちしています。

ゲームチェンジャーになれる可能性があるのは、今の第1期(2022年)から第3期(2024年)くらいまでだと思います。

 

まずは興味を持っていただければオンラインでお話をさせていただいても構いませんし、オフィスに遊びに来ていただくでも構いません。面白くエキサイティングでレアな体験が積めることと、僕が入った時のエス・エム・エスのように拉致のような選考は行わないこととはお約束できます!

 

石野:面白そうですね!もしこのブログがきっかけで採用ができたら、ご実家のあわび料理専門店でフルコース、おごってください!

 

野崎:はい!是非!旅費は自分持ちでお願いしますw

このブログをご覧の皆様からのお問い合わせをお待ちしてます!

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〜編集後記〜

もはや何年ぶりかもわからない、超久々にエス・エム・エスマフィアのインタビュー記事をこの度取材・執筆させていただきました。

思い起こせばINST創業1年目、ブログで集客をしよう!と決め、一番最初にバズったのがあのエス・エム・エスマフィアをまとめた記事だったように記憶しています。あれから時は流れ7年。当時取り上げさせていただいたエス・エム・エスマフィアの方々の中から、IPO第一号も産まれ、M&A含めると何名もの起業家がEXITを成功させております。

ブログをきっかけに知り合ったエス・エム・エスマフィアの方々は、ある方は当社の顧客になっていただき、ある方はサービス導入をいただけなかったもののまた別のエス・エム・エスマフィアの方をご紹介いただきその方にサービス導入をいただいたりと、たった1記事のブログがきっかけでこうも縁が拡がり、繋がっていくものかと自分が一番驚いています。

そして今回インタビューを行わせていただいたクロス・シップ野崎さんは、エス・エム・エス社員番号14番という古株ながら、エス・エム・エスマフィア記事執筆時点から2022年までの長い充電?期間を経て起業したエス・エム・エスマフィアの中でも最後発のマフィアです。

マーケットの変化、当時の同僚たちのEXITを間近に見、野崎さんはより洗練された戦略を持って今後また世の中を変えるエス・エム・エスマフィアになっていくことでしょう!これまでのご縁に感謝と野崎さんの会社のビジネスの成功を願って、本日はこちらで締めくくりとさせていただきます。

 

それでは。

Kosuke

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