ある顧客をサービスの利用&一切取引停止にした話

INST石野です。

僕は会社経営に関わる社員やその家族、お客様とハッビーでストレスのない関係性でいたいと思っています。そしてそのことは、会社を大きく成長させるということより重要だと僕は思っています。

今日は先日当社で起こった初の「利用料金の全額返金、サービス利用及び今後の取引一切停止」対応に関してブログを書きたいと思います。あらかじめこうした場で伝えておくことで今後こういった事案が減るといいなとも思っています。

 


石野、怒りのTweet。

さて、それでは、しょぼい千葉の零細IT会社の社長の戯言とご笑覧ください。

 

チャットサポートでの出来事

 

先日、当社のサービスを利用していたあるお客様からの問合せでスタッフに対して暴言ともとれる発言がありました。ざっくり話すと

・あることを実現されたい様子だった
・Aという手段を取ろうとしており、それでは求める成果が得られないと判断した
・Bという手段でやってみて下さい、という代替案を提案した

そんなことは聞いてない、Aをするためにはどうすればいいのか教えろ、お前は○○か

的な感じでした。※○○が極めてサポートスタッフに対して失礼な言葉と判断

チャットでの問合せなので大声で恫喝されたわけではありませんでしたが、社内Slackは「え?この人一体なにもの?」という雰囲気になりました。

「あれ?なんか私、お客様を怒らせるようなこと言っちゃいました?」と不安がっていたサポートのスタッフも、明らかにイラつくお客様に怯えてしまっておりましたので、僕がその後(極めて冷静に)対応しました。

自分のやり方を否定されたことに腹を立ててしまわれたのか、お客様の怒りは一向に収まらず、本来の問い合わせの目的を忘れられてしまっておりました。

当社側としては無駄でストレスフルな時間を過ごしました。きっと向こうもそう思われていたのでしょう。

当社側の対応に否があったとは全く思いませんでしたし、こんなやり取りが今後も続くとなるとスタッフのストレスが積もって退職されても困ってしまうので、今までの利用料金を返すからもうサービスを使わないで下さい、と伝えまして返金をしました。もちろん以後この会社と一切取引をすることはありません。

 

未だにいる「お客様は神様だ」と思われているお客様

「お客様は神様です」という言葉の意味をさっぱり誤解している方が結構いらっしゃいます。

「お金を払ってくれるお客様は神様なので、こちらは下手に出てヘコヘコしなくてはいけない」という意味ではありません。

このフレーズの発案者?でもある、 三波春夫さんのサイトをぜひご覧ください。

・お客様=歌を聞きに来ている聴衆のこと
・商店や飲食店などのお客様のことではないのですし、また、営業先のクライアントのことでもない
→それを履き違えて「お金を払う客なんだからもっと丁寧にしなさいよ。お客様は神様でしょ?」と、クレーマーの常套文句になっているのは真意ではない

今回取引停止にさせていただいたお客様は、このページの情報を見たことがなかったのかもしれません。また、もし見たことがあったにしても、真意までは理解されていなかったのかもしれません。残念ながらこういった人はコンビニや飲食店で何も悪いことをしていない店員さんに横柄な態度をとっていることが容易に想像できてしまいますね。

法人であれ、個人であれ、サービスを利用する際には代金が発生します。お金を払っている方が偉い、ということは全くおかしな考え方です。サービスと代金は等価交換だからです。

「営業努力だろ!」と、本来の範囲外のサービス要求があった場合は「無料では出来ません」と伝えるよりも「◯◯円ほどいただければやります」とふっかけてみるのが得策と思います。自分の要求がそのくらいの対価を払わないと受けることが出来ないサービスだったのか、と知らせてあげましょう。

 

ポリシーを曲げてまで取引をする価値があるお客様などそうそういない

経営をしていて大事なことのひとつに「ブレない」ということがあります。もちろん目まぐるしく変化する市場環境に臨機応変に対応して売上・利益を出し続けるというミッションがあるのですが、ポリシーを曲げたりとか一度決めた事をあっさり辞めたりするのはあまりよろしくないと思います。

この会社と取引できたら一気に売上◯円で黒字化だ!というお客が、自分たちのポリシーを曲げないと受注できないとわかったら、皆さんどうされるでしょう。僕はポリシーを曲げて受注するより、ここは我慢だと歯を食いしばって自分たちのポリシーを貫いたほうが良いと思います。

一度曲げてしまうと、そのポリシーはもはやポリシーとして意味をなさないものになってしまいます。ベンチャー経営をしていたら経営者の言っていることが朝令暮改であることなんて日常茶飯事だ、という投稿もありました。戦略や手段は朝令暮改でいいのですが、経営をしていく上で大事にしたいポリシーがベナンベナンに曲がっていたら従業員達が何を信じていいのか、わからなくなってしまうでしょう。

 

あと、これは一つ言えるのは、大事にしているポリシーを曲げてまで取引をするような価値のある会社なんてそうそうありません。自分たちのサービスに胸を張って自信を持って精進し続ければ、良いお客様達が集まってきてくれると思います。実際INSTはそうでしたし。偶然で幸せなことかもしれませんが。

 

INSTは、小さい会社です。いつ潰れるかもわかりません。

こういった会社を見つけていただいて、当社を信じてサービス申し込みをしていただいたことにはとても感謝しますが、常に対等でフェアな取引ができる会社とだけお付き合いができればいいと考えています。

そんなことBlogで言って大丈夫か?解約されるんじゃねえか?とご心配いただかなくても大丈夫です。これが僕のポリシー、INSTのポリシーですので。この投稿を見て取引をやめたいというお客様はいないと思っていますしね。

既存クライアントの方には念の為お知らせですが、クレーム申し立てて石野がキレたらサービスの利用金額全額返ってくるのか!ひゃっほう!という発想はされないようにご留意頂ますよう、お願いいたします(笑)

 

それでは。

Kosuke

~雑記~

先日、結婚10周年(6月13日)を迎えました!奥さんに感謝です!結婚を決めた理由は
・幸助の作るご飯がおいしいから
・写真を一緒に撮ると小顔効果がすごいから
だそうです!お仕事頑張ります(T_T)

僕は結婚記念日がプロレスラーの三沢光晴さんの命日(2009年6月13日没、その日に結婚)です。大好きなプロレスラーでした!三沢、Forever!

 

ちなみに取引停止は創業2年でこれで2社目(1社は未収金バックレ)なので、350社あって2社だというのはまあまあな方なんじゃないかなと思いました。他の経営者の皆さんはいかがですか?こっそり教えて下さい。Twitterふぉろーみー

 

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