口コミサイトが口コミサイトでなくなる時
INST石野です。
先日、食べログユーザー出禁のお店がニュースに取り上げられ話題になりましたね。
何を隠そう、同店は当社オフィスから徒歩圏内にあり1度訪問したことがあります。普通に美味しいしサービスもいい九州料理屋さんでしたけどね。まああの張り紙は僕が訪問した2年くらい前からありましたが。結構衝撃的だったのを覚えています。
ネット上に情報が無限に転がっている今の世の中ですが、食べログをはじめとした口コミサイトは飲食業に限らず多業種他業態に渡ってあり、ECサイトのレビューもいわゆるユーザー評価であるわけですが、それらの信憑性が問われる時期になっているなとつくづく感じるわけです。
口コミサイトのビジネスモデルを理解しよう
まず口コミサイトも広告収入によって成り立つメディアサービスであるということを理解する必要があります。
純然たる口コミだけではビジネスは成り立ちません。ある程度信頼性が担保された時点で媒体としての価値があると認められたことになるわけですし、金銭が発生することでそれは純然たる口コミではなくなるわけです。
例えば食べログは信憑性が高いランキングを見たいのであれば閲覧者はお金を払ってね、無課金閲覧者に自分のお店を上位表示させたいのであれば有料サービス使ったり広告枠買ってね、と閲覧者と掲載されている店舗からのW課金をしているビジネスモデルなわけですが、課金している閲覧者が見ることができる採点ランキングも有料サービスを使っている店舗でないと3.6以上行かないとかそういうのが問題になっているわけですが、そもそもビジネスモデル的にはそういうもんではないかなと僕は思うわけです。
モンドセレクションとベストベンチャー100
「モンドセレクション最高金賞受賞」という言葉は聞いた事があると思いますが、あれもワールドビジネスサテライトに叩かれて評価基準を明確にしましたが、それまでは要は「金を払えば受賞できる」とまことしやかに囁かれていました。
人材系企業の人がよくリストにする「ベストベンチャー100」。僕も人材紹介の営業をしていたときはよくリストにしていました。掲載されているベンチャー企業は優良企業だと思いこんでましたしねw営業先の応接室によく貼ってありますね。「3年連続ベストベンチャー100に選ばれました!」ってポスターとか。あれも自分で会社やってから営業よくかかってくる会社ランキング上位になりましたが、要は広告モデルなわけです。金払ったらベストベンチャーになれる。3年連続受賞じゃなくて3年連続金払ってるだけじゃんwww
特定のサービスをdisるのは久しぶりです。
広告、というものがそもそもそういう役割のもの
そもそも、広告というのはそういったもので「お金を払ってくれた会社を「すごそうに見せる」サービス」なわけですよね。
TVCMもたくさんの人が見てくれる視聴率が高い番組の枠は値段が高いわけですし、求人広告も「AIがあなたの志向性にマッチした会社をレコメンド!」とかいいつつも、基本的には料金の高い枠を購入した会社の求人が上位に表示されるわけですし。
インフルエンサーマーケティングって言えば聞こえはいいですが、instagramとかも基本的には同じですよね。フォロワーが多い人にお金払って「この商品素晴らしいよ!」ってPRしてもらったり。
芸能人ブログがステマで叩かれたのは「これは広告です」って言ってなかったからだけなわけで、リクナビに「上位表示されている企業は高いお金を払っている企業です」って書いてないのはOKな理由が個人的にはあまり良くわからないです。
情報収集側のリテラシーがより重要になる
ある程度の知見を持っていないと媒体側が用意した色眼鏡を通してしか情報を収集することができなくなってしまいます。
「広告というのはそういうもの」というフラットな視点が必要です。これは広告なのか?そうではないのか?という判断軸を持つことはすごく重要です。
広告枠でないレビュー欄だってそうです。Amazonのレビューなんか結構誰でも書けちゃったりしまいますからね。騙して売ろうとしている人なんてたくさんいますから。怖い世の中です。
最後は信頼できる人の口コミしかないのか?
となるとどうやって最終的に何をもとに意思決定しないといけないのでしょうか?となると、あなたがそれを選ぶことに利害関係がなく、かつあなたが信頼できる人の口コミしかないかもしれません。
Twitterを転職・キャリアアップ・副業で圧倒的知名度を誇るmotoさんが支持されるのもそこではないかと思います。
人材紹介会社は紹介する求人は「良い求人ですよ!」と言うに決まってますし、「無料キャリア相談」と謳って集客しても結局は「決めてなんぼ」のビジネスであることには変わりはないですし。何らかのバイアスが掛かっているということを理解しているのとしていないのでは大違いです。
もし人材紹介会社のコンサルタントが「ここの会社は人材紹介会社を使ってはいないので当社では求人は保有していないのですが、超おすすめなので自己応募してみてください!」って勧めてきたらそれは優良企業でしょうな。
最後の意思決定をするのはいつも自分、という意識を持とう
ですが、サービスを利用する、購買する、という意思決定をする時に最も大切なのは「自己責任」という意識を持つことです。食べログ4.0の店に行ったけどまずかった!ムキー!ってなるよりは「あー、食べログに踊らされてしまった。自分の好みには合わなかったな」と思えるかどうか、ということなのではないかなと思います。
素直な気持ち、というのは大事ですが、ネット全盛期、個人の情報発信満載の今の時代では、何でも素直に受け止めていたら上手に生きていくのは難しいかもしれませんね。
それでは。
Kosuke
〜あとがき〜
30歳を過ぎて寿司の写真をSNSに載せると恥ずかしいと聞いたので、アイキャッチは毎度snapmartさんから購入した寿司の写真にしてみました。ブログだからOKかな?w
そう言えば、前回書いた迷惑営業のブログの中に差し込んだ「フォーム営業についての意識調査」Tweetの最終結果は以下のようになりました。
会社のホームページの問合せフォームや、問合せ・サポートのメールアドレスに営業メール送ってくる会社をどう思いますか?
— INST石野@代表取締役漁師 (@ishiko618) October 15, 2019
迷惑と思う人が過半数ですよ!やめよう、フォーム営業!