採用担当は機械になっていく?→そんなことは絶対にない!

こんにちは、人材ビジネスアナリストのINST石野です。

今日は先週風邪でお休みを頂いてしまっていた関係もあり、やっとこの時間にブログ執筆なうです。

人材コミュニティでも平田さんがPostしていましたが、

「人事採用」は、人間よりも機械のほうが優秀。全米経済研究所が発表

というニュースに関して意見を書いてみたいと思います。

と、その前に、ニュースの内容をざっくりまとめてみますと

・面接で聞いた項目についてスコア付けをした
・そのスコアを元に3段階に分けると、スコアが高い人のほうが勤続年数が長かったり生産性が高かったりした

・・・

えっと、全然ニュースになるようなネタじゃないと思うんですけどw※livedoorニュースを否定するわけではありませんが

これは、正しく書くと「面接評点のスコアリングはその後の活躍に影響することもわかった」ということなのではないでしょうか。

なんだか、この見出しは「え?俺採用担当だけど、AI発展してきたら俺の仕事も取って代わられちゃうの?」というような気持ちを煽ってPVを伸ばすための記事的には「良い見出し」ですね。

だって、採用担当の仕事って、面接に来た人が企業にフィットするかそうでないかを見極めることだけではないでしょう?意向が高くない方がいれば、入社意向を上げたり、疑問に感じている所があればそれをその人にあったように伝えたり、選考することだけが採用担当の仕事ではないからです。

最近の話題は人工知能。その中でも特に人材ビジネスに従事する皆さんが気にされているのは「人工知能の発展でなくなる仕事は何なのか」ということですね。先日のTechCrunch(風邪引いていけなかった)でもそのような話題のセミナーが多かったようです。

結論、僕としてはなくなる仕事はないと思ってます。人の介在価値を0にするAIなんてほぼ無いですし、人が介在する価値が無い仕事なんてほぼないと思います。

 

例えば、人工知能に取って代わられると言われている職種の1つに医者があります。

問診はアンケートで自動化してしまって、症状から疑わしき病名をはじき出せばいいし、血液検査も別に医者がいなくても問題なく看護師や臨床検査技師の方々が行うことが出来るでしょう。

ここで大事になるのは「お医者さんに診てもらった」という安心感なのではないでしょうか。先週病院行った僕から言わせてもらうと、内科で診察待ちをしている高齢者の80%はその安心感を得に病院に行っているような気がします。この安心感は人工知能での診察では得られないものでしょう。

中には、こういう無駄な診療・診察が医療費の高騰を呼び、財政を圧迫している、という考え方もあるでしょうが、人間だれしも老いは平等にやってくるものですし、自分の両親や祖父母に「医療費の無駄遣いだから病院行くな」といえる人は少ないのではないでしょうか。

僕から言わせてもらうと、こういったAI診療の普及は

・離島や医師が少ない地域にいる人でも診療が受けられるようになる
・医師の問診を必要としない(例えば急いでいるけど病院で薬は貰いたいという人など)診察がクイックに出来るようになる

というように「医師の仕事がなくなる」ではなく「もっと医療が素晴らしくなる」と捉えてみてはいかがなものなのでしょうかね。

 

このように考えますと先ほどの「人事採用は機械の方が優秀」というのも

・離職率低下や生産性の向上に採用データの収拾とアルゴリズムによる解析が効果的
・専任で人事採用担当者が雇用できない会社向けにロボットが1次面接対応してくれるサービスが登場

といったように、ポジティブに捉えていくことが大事と思います。

別に、人工知能が発達していっても、ターミネーターの世界みたいにロボットが人間を攻撃して地球を乗っ取ろうとするような世の中はこないと思いますし、AIにできない仕事、AIでは不十分な仕事がどんどん出てくると思います。その時に人としての介在価値を高められるようなクリエイティブな仕事をしていくことがすごく大事だと思いますね。

HRtechと呼ばれるビジネスがドンドン出てくるこれからの世の中、キーワードは「共存」だと思います。

Kosuke