Caratが「GLIT Platform(β版)」を提供開始したというので話を聞いてみた(後編)

HRtech分析ブロガー、inst石野です(2日連続2回目)

 

昨日のGLIT Platform分析ブログに引き続き、今日はCarat代表の松本さんにお話を伺いインタビュー形式でお送りします!

インタビューはもちろんオンラインで行いました。

 

松本さんはセレブな家に住んでる風の背景ですが、これは自宅ではなくただの背景画像だそうですw

 

一方、僕の背景は電波少年風ですが、背景画像ではなく、ガチ青空柄の壁紙です。

 

 

〜インタビュー開始〜

石野:はじめまして、宜しくお願いします!

松本:こちらこそ宜しくお願いします、はじめまして石野さん。SNSやブログ拝見してます。

石:それはあまり良くない事前情報がインプットされてる可能性ありますね。。。僕は至って普通の真人間なんですが。

松:(笑)

それはそうと、昨日UPしていただいたGLIT Platformの分析ブログ、事前に拝見させていただきましたが、ツッコミや分析が的確で、まさに投資家や顧客にも指摘されていることばかりでした。

石:それは良かったです!全然ちげーよ、このおっさん偉そうに、みたいなことにならなくて一安心です。

松:(苦笑)

 

25歳で起業すると決めて就職。いつやるか→誰とやるか→何をやるか。

石:松本さんは起業して6年?

松:はい、201612月起業なので丸5年経過して6期目ですね。

石:Carat活動ストーリー、随分良くまとまって勉強になりました。新卒SHIFTの同期3人で辞めて起業ですよね。3人同時に辞めたんですか?

松:はい、3人で社長のところに「辞めて起業します」って言いに行きましたw

石:それはだいぶエモいですね!啖呵切っていったわけですね。

松:いえ、だいぶモゴモゴしてたと思います。社長も「ふーん、わかった。やってみれば?」みたいな感じでした(汗)

石:まあ新卒で採用して教育してやっと採用費と教育費が回収できてこれから頑張ってよ、みたいな年次の社員の同時退職だからね。

その後、事業のピポットや創業メンバーの早期離脱もあったみたいだけど、「誰とやるか」で起業したんですか?

松:それも大事だったんですけど、それより先に「いつやるか」でした。

20歳くらいのときにアメリカ留学したときに漠然と25歳で起業する!っていうのは決めてたんです。それでSHIFTに入って仲間が見つかって、一緒にやろうみたいな。

石:なるほど。創業メンバーの早期離脱はどういった経緯で?

松:簡単に言うと理想とする会社の方向性の違いですね。

ぶっちゃけ辞めるまでむちゃくちゃ忙しくてwじっくり話し合えたのが創業後だったんですよね。3人でルームシェアしてまして、めちゃくちゃじっくり話し合ったんです。

で、そのときに僕とCTOは、資金調達して会社を大きくグロースさせるという、いわゆる「スタートアップ」をやりたかったんですが、もう1名の吉崎(キカガクを創業)は自己資本で自分のやりたい事業をやりたいようにやりたいと言う想いが強くて。じゃあそれだとちょっと違うね、ということで話し合って別れました。別にケンカ別れでもないので、全然今でも仲良くしてます。別の会社にしてから半年くらいは一緒に住んでましたし。

石:そうなんだ。じゃあいつやるか誰とやるか何をやるかって順番だね。最初のいくつかの事業はあんまりうまく行かなかったと。

松:はい、お恥ずかしながら(苦笑)

石:で、2度の事業ピポットを経てGLITを立ち上げるわけですね。

 

GLITの立ち上げ→GLIT Platformへ

石:松本さんは全然HR業界での経験がないわけだよね?

松:はい。GLITに関しては自分の転職活動のときの課題感を解決するには〜というところから発案しました。キャッチーなので転職版Tinderと言ったりもするのですが、大きく影響をうけたのはTinderよりもyentaですね。ビジネスマッチングがスマホライクにできるなら求人マッチングもそうしたらよいのでは?と。

当初は求人企業も求職者も自社で獲得するモデルでしたので結構しんどかったんです。

石:そうなんだね。いつからいわゆるアフィリエイト的な送客モデルに?

松:2019年からです。株主でもあるのですが、キャリアインデックスさんとの事業提携などがターニングポイントになりました。

石:それからはいわゆるスマホアプリの会社になったわけですね。広告運用がメインで、アプリDL数を稼いで媒体社や紹介会社に送客する広告屋さんというか。

松:はい、その通りです。この数年でGLITのCPAはインストール単価も会員登録単価も1000円を割るくらいまでコストダウンできまして、アプリ運用に関するノウハウもだいぶ蓄積することが出来ました。

 

GLITとGLIT Platformってバッティングしない?

石:で、そのノウハウを外部にも提供できないか、ということでGLIT Platformをリリースしたと。

でもGLITが「転職活動でたくさんのアプリをDLしなくてもいいように」みたいな思想で開発されてるのに、GLIT Platformで紹介会社や求人媒体ごとのアプリ開発支援したら、なんだか事業としての整合性が取れなくない??

松:はい、それについてはきちんと説明させてもらいたいなと思っていました。

確かにそういう見方もあるんですが、僕らとしては転職活動のUXを向上させたい、という思いがありまして、それを行うためには個々の紹介会社や求人媒体がリリースしているアプリのUI/UX改善が結構大事だと思っているんです。

GLITの運営中にも、送客先の紹介会社や媒体社さんからもスマホアプリの構築や運用について結構な数のご相談を受けたりしていたんです。

超大手のリクルートさんとかのアプリは磨き込まれまくっているんですが、準大手〜中堅クラスには、とりあえずアプリ化はしてみたけど、使いやすいとは言えない、放置されているアプリがすごく多いんです。最終更新1年前とか、★1つのレビューばっかりとか。

スマホ開発って、作るだけなら付き合いがあるSIerにお願いしたりとか、アプリ化支援サービスの会社にお願いすれば出来ちゃうんですけど、結局運用までは手が回らないというか。開発より運用のほうが大事なんですけど。

石:すごくよくわかります(苦笑)。僕も前職でスマホアプリ開発の仕事しててまさにそういうクライアントいっぱいいたし。創成期だとそれでもアプリ開発の案件取れちゃったからね、事実。

松:はい、そうなんですよ。で、そういったアプリを転職者が使おうとダウンロードしてみるとUIが悪すぎたりして、スマホによる転職活動のUX自体が悪いものになってしまうと。

石:なるほど。

松:で、GLITIndeedのように包括的に広く浅く求人を探せるアプリと、専門性が高い特化型の媒体やブティック型の紹介会社のアプリって共存できるんじゃないかなと。

石:転職活動で大手と職種・業界特化のエージェント使い分けるみたいな感じだね。

松:はい、そのイメージです。

実はすでに某大手求人媒体さんのアプリ開発と運用の案件を受注して数カ月後にローンチすることが決まっています。それに加えてもう何社かご支援できないか、業界のDX化を推進やスマホ転職のUX向上に寄与できないかと、今回のGLIT Platformのリリースに至ったと言うわけです。

石:ちゃんと説明してもらうと整合性がつきますね。納得しました。

松:良かったです(汗)

 

マーケティング担当者が頭を悩ませるCookie規制への1つの打ち手

松:また、AppleGoogleサードパーティCookieを規制する方向で動いているのはご存知と思います。

石:そ、そ、そうですね(滝汗)

知ったかぶりをしたが知らなかったのでググってみたところ、この記事がとても参考になりました!w

松:Cookieが規制されてしまうと、今までROIが良かったリターゲティング広告が使えなくなってしまったりします。そうすると、リターゲティング広告に依存しないマーケティング施策を考える必要性が出てきますので、スマホアプリの位置付けというのはより大事になって来るのではないかと考えているのです。

石:なるほど。スマホアプリちゃんとやらないと、という会社が増えてくる可能性は高そうですね。

松:なので、昨日のブログで書いていただいていた「アプリDLされるの?」とか「使ってもらい続けることってできるの?」みたいな心配・不安に関しては、ある意味その点にフォーカスしてアプリ開発・運用プロジェクトをご一緒させていただく予定ですのでご安心いただければと思います。

 

リリースまでは約半年。100-300万円/月位が予算目安。

石:ちなみに大体の予算感はどのくらいで考えればよいのでしょう?

松:これは媒体や会社によって全然異なるのですが、初期はカスタマイズなしでいけるなら0円でも構わないと思ってます。その後の料金に関しても、例えばスマホアプリからの会員登録1名あたりいくら、とか求人応募1件でいくら、とか双方がしっかりコミットできて納得感があるような料金体系でもいいなと思ってます。

月額固定でいくら、とかでももちろんいいんですけど、顧客の事業KPIに紐付くものを課金指標にするということでも良いかなと。それはお互いに相談していきたいと思いますが。

また、月額の予算ですと、数万円/月では流石に当社もコミットできないのでざっくり100~300万円くらいの予算感をクリアできる会社さんをターゲットにしていきたいと思っています。当社側のリソースの問題もあるのですが、大体打合せから4~6ヶ月くらいはアプリローンチに必要になります。

石:年内に出そうと思ったら夏くらいまでには問合せないと、ということだね。

松:先日のプレスリリースで既に数社お問合せから商談フェーズに入っておりますので、もしお急ぎであればお早めに、という感じになってしまいます。

石:営業が上手いですねw

 

今後の展望

松:これも昨日の記事にあったのですが、紹介会社・派遣会社さんのアプリ構築では、紹介・派遣業の基幹システムの求人API連携なども視野に入れています。まだ具体的に話が進んでいるわけではないので、追い追いにはなりますが。

石:事業の構想には盛り込まれていると。準大手〜中堅くらいをターゲットにすると基幹システムとの連携というのは必須になりそうですね。

ちなみに今後のGLIT Platformの展望というのは?

松:まずはGLITで培った求人アプリのノウハウをしっかりとHR業界のDXに活かす、というのにコミットしたいと思っています。

その後はまだ絵に描いた餅過ぎるのですが、検索コンバージョンまでの構造が似ている不動産・トラベルにも展開できていくと良いな、とは考えています。まだ全然ですけど。

石:おー、それは良さそうですね!非常に楽しみです。さて、そろそろお時間なので今回はこのへんで!松本さん、どうもありがとうございました!

松:どうもありがとうございました!

 

〜インタビューあとがき〜

松本さんはTwitterで若干の絡みがあった程度でしたが、とても聡明な好青年でした。

HRtechの会社を経営されてはいますが、スマホアプリがメインということでインタビューの中でもARPUとかCPAとか、久しぶりに業界用語を耳にして、齢40のおじさんは知ったかぶりするのが精一杯w

昨日の記事では既存事業との整合性が取れないのでは?とか思っていましたが、そこはさすが6期も会社経営して、外部株主もいればそんな心配は無用でしたね。本気でスマホアプリ、作ってみようかという会社さんにはとても良いパートナーになってくれそうな気がします。

ただ、辛口で穿った見方をしますと

・そうは言ってもアプリってDLされるんだっけ?

転職活動における紹介会社・媒体と求職者接点はほんの一瞬なので、そのタイミングでアプリが必要になるのか?というのには若干の疑問は残る

・スマホ転職のUI/UX改善ってほんとにできるの?

ひとつふたつの転職アプリのUI/UXを改善したところで、その他大勢のせいで「転職アプリ=使いづらい」という印象が払拭できなそう

今回のインタビューからは量産化というよりも「ひとつひとつしっかり」という印象をうけた。何事も小さな一歩からだとは思うが、全体としてのレベル感が上がるかどうかは微妙

・月300万円のアプリ投資が回収(ペイする)できる会社って限られるよね

などが心配かなと。まあ、事業展開をしていく上でリスクや心配事が0で絶対にうまくいく、ということなんて有りませんので、これはまた今後見守っていきたいと思います!

 

 

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