みなさんの会社が「働き方改革」が出来ない3つの理由

INST石野です。

「働き方改革」というワード、国会でも審議されるくらいですので、ホットなワードですが、うまく導入が進まない会社も多いのではないでしょうか?今日はみなさんの会社が「働き方改革」ができない理由を僕なりに説明差し上げたいと思います。

昨日、こんな記事があり、共感をうけましたので、僕なりにという感じですね。

日本の働き方改革を阻む5つの悪習慣

すごくまとまっている記事ですので、未だご覧になっていない方はぜひご一読下さい。

 

1.そもそも「時間給」ベースの労働基準法が邪魔をしている

この記事をご覧いただいている方々は、殆どが日本の会社で働いていることと思います。外資系だとしても一応日本法人であり、それである以上は日本の労働基準法をベースに給与の計算をしている会社が多いという認識です。

そもそもですが、この日本の労働基準法がメチャクチャナンセンスです。労働基準法が制定されたのは戦後の日本国憲法と同じ時期ですので、昭和21年、もう70年以上前に制定された法律です。

その頃は第一次産業をベースに日本が戦後の急成長を遂げていた時期でありますので、当然ながら多くの労働者が第一次産業である製造業などに従事しておりました。製造業は今でこそロボットなどで生産性を上げることが可能ですが、当時は生産量は労働時間のみに依存する1次関数であったでしょう。

Y=aXみたいな。Yが生産量つまりは労働の対価で、Xが労働時間。aは係数ですので、aを引き上げれば当然YもXの上昇速度よりも早く上昇するわけですが、当時はaを引き上げる術が今よりもなかったわけです。つまりは、長く働く人ほど成果をたくさん出せた時代に制定された法律だったわけで、長く働いて成果をたくさん出せる人には残業代というボーナスを払ってもいいよね!ということだったわけで。働きすぎないように1日の労働時間の上限や、休憩制度なども定められています。

かたや、2018年現在、特にこのブログを読んでくださっている人の多くは知的労働者であるにもかかわらず、長く働くことが評価され残業代が支給され、定時に上がると上司から白い目で見られるというようなメチャクチャ矛盾した労働環境の中で働いているわけです。

ひとつだけこの労働基準法を無視する方法があります。それは会社経営者になることです。経営者でなくても取締役になれば、労働基準法の適用外となりますので、成果さえ出せば評価されるという状況になります。なので、社長は遊んでそうだし会社にいないのに高い給料を貰える、という様な人が存在するわけです。

 

2.多様な働き方の中ではパフォーマンスを出せない人の存在

今までの商習慣では週5日、満員電車に揺られて通勤して会社にある自分の席に着席して仕事をする。副業なんかもってのほか、というのが普通でした。

そういった人たちに「リモートでもいいよ」「副業してもいいよ」というとどうなるでしょう?

ラッキー!と思う人もいれば、「え?ホントに副業しても大丈夫なの?」「リモートで働けるかな?」という人も中にはいるはずです。多用な働き方を認める、ということはルールや制約に緩みが出るわけですが、規律性の高い組織に所属していた人の中には、規律がないとパフォーマンスを出せない、という人が一定量存在してしまうわけです。

せっかく会社として多様性を認めよう!となっても30%の人が今よりパフォーマンスが出せなくなるという事態が起きたとすると、会社としての働き方改革の取り組みは失敗した、と判断せざるを得なくなってしまいます。

なので、これを解決するためには「新しく会社を作って、規律性が高くない組織でもパフォーマンスを出せる人だけを集める」といことが必要になります。要は、大企業に入って今のポジションや収入を失うリスクを負いたくないという人は、申し訳ありませんがずっと定年まで満員電車に揺られて週5日通勤したほうが所属している会社のためにはなる、ということです。

組織に所属している、ということで安心感を得てしまうような人には働き方改革は向きません。

 

3.働き方改革しよう!と言っていては絶対に無理

あなたの会社の経営者は「働き方改革をしよう!」と声高に語っているでしょうか?

その場合、かなりの確率であなたの会社の働き方改革は成功しません。

リモートワークOKだと働き方改革なのでしょうか?副業OKだと働き方改革なのでしょうか?フリーランスで雇用をされずに客先常駐するのが働き方改革なのでしょうか?

僕の答えはNoです。

ちょっと自社の話になりますが、INSTは社員全員がリモートワークです。が、別に最初からリモートワークの社員しか集めないようにしよう、とか、商談は全てオンラインでやろう、と決めて会社を作ったわけではありません。

能力のある従業員を雇用し、なるべくその人達がパフォーマンスを出せるように柔軟に対応していった結果、リモートワークが「今は」ベストだ、と判断をしているだけで、今後リモートワークでなくなる可能性も十分にあります。

オンライン商談も、営業効率を上げるために取り入れてうまく行っているから継続をしているわけであって、今後対面営業が中心になることもあり得るでしょう。

ここまで書くとわかった人もいると思いますが、働き方改革をしよう、と誰かの会社で「働き方改革」と言われているっぽいことをあなたの会社で取り入れてもそれがうまくいくとは限らないのです。自分の会社の生産性を上げるためにどんなことが出来るのか、と考えてそれをTry & Errorで実行していく、というシンプルなことをやり続けられるかどうかです。

なので、今存在する「働き方改革が成功している企業」の経営者はおそらく「働き方改革をしよう!」とは思われていないと思います。

ホットワードである「働き方改革」便乗した働き方改革のコンサルティングなどの会社もあるようですが、まああれは雨後の筍のようなもので、本質的でないところが殆どと思います。

 

どうでしたでしょうか?皆さんの会社は働き方改革がうまくいく会社でしょうか?

そもそも論ですが、セクハラ問題とか、獣医学部新設の忖度とか、そういうアホな議論に高い国会議員の給料を払うのであれば、労働基準法を改善してほしいものですね。

Pay for timeではなく、Pay for performanceですから。

それでは。

Kosuke

 

 

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