テレアポ不要論をいろいろな状況別に考えてみる

テレアポ不要論をいろいろな状況別に考えてみる

INST石野です。

昨日、こんなtweetを目にしました。

今日、転職検討をしている人が条件の一つに「電話セールスがないこと」(≒コールドコールがないこと)を挙げているのを聞いて、10年以上前に1日100件以上のコールドコールしていた身としては隔世の感を禁じ得なかった。

— 栗原 康太 | 株式会社才流(サイル) (@kotakurihara) January 15, 2020

いわゆる”テレアポ不要論”というやつでしょうか。

売れないサービスを無理やり売ろうとしてるからテレアポしてるんだ、とか。アポ率10%だったら残りの9割の人にはただの迷惑電話じゃねえかとか。あたかもテレアポは悪者かのような扱いを受ける時代になってきました。

僕も社会人になりたてから10年間くらいは新規のテレアポってやりましたし、自分では別に苦手な方ではなかったのですが、instを設立してからは「営業を効率化したい」という理由でテレアポを一切やらずにここまで(導入400社)来ております。

今日皆さんにお伝えしたいのは、物事の多面的な見方です。テレアポは悪者なのか、正義の味方なのか。必須のスキルなのか、今後必要でなくなるのかというのは状況ごとに異なります。ので、まあ見ていってください。

営業する側とされる側

超基本ですが、まずはここについて。営業する側とされる側にわけて考えます。

営業する側:やったほうが良い場合が多い営業される側:やらないで欲しいという人が多い

です。賛否両論あるにしろ、リードを獲得するということだけを目的にするのであれば、どんな手法も取り入れられるなら取り入れたほうがいいわけです。入り口が多いほうリードの数は増えますしね。もちろんその中で社内のリソースや経営ポリシー、営業を効率的にするかどうかというので変わってくるわけですが。

営業される側的には「テレアポ大歓迎!」という人は仕事してない人ですね。今の時代は必要な情報は取りにいけるのにそれをせずにサボって会社の電話にテレアポが掛かってくるのを待っているだけでサボっているわけですから。まあ中には「その発送があったか!」という斬新な提案があるのかもしれませんが、それも当人の想像力不足ということになるかと思います。

まあちなみに蛇足ですが、僕はテレアポされるの大嫌いですので会社の電話番号公開してません。というか営業されるのが大嫌いです。これを見た営業会社の人はフォーム営業とかもしてこないでね!

ここからは原則営業する側として書いていきますね。

会社のフェーズごと立ち上げ期:やったほうが良い場合がある1→100期:やらなくても良い100→1万期:絶対にやったほうが良い

<立ち上げ期>
立ち上げ期というのは何の実績も事例もないわけでそんな会社がインバウンドで問合せを獲得するというのはほとんど不可能なわけです。超有名人が立ち上げた、とかでしたらあるかもしれませんが。立ち上げ期の最初のお客さん、少なくとも事例として営業に使えそうな顧客開拓をするのにはテレアポは有効です。自分がアポが欲しい会社に営業かければ良いわけですし、超効率的ですよね。

立ち上げ期にテレアポをしなくてもいい場合、というのは経営者や初期メンバーの人脈がある程度あってSNSなどでキーマンの開拓ができるという場合です。結構こういう状況って多くなりましたよね。僕はそのパターンでした。元インテの先輩人脈や人材会社の経営者の方々の口コミのおかげで導入事例としても、初期の収益としても十分な企業の開拓ができましたので立ち上げ期からテレアポはしなくても済みました。もし僕が新卒インテじゃなかったり、インテの先輩が人材会社立ち上げてなかったり、プロダクトの評判が良くなければテレアポガンガンしてたと思いますよ。

<1→100期>
やらなくても良い、と書いたのは実体験がベースですが、事例になるような初期ユーザーを獲得したら次に獲得すべきはいわゆるアーリーアダプターです。このゾーンの人達は情報感度が鋭いので、Webマーケを中心にマーケティング活動をしっかり行えばテレアポをするより質がいい(※1)顧客を開拓できると思っています。

ですが、Webマーケが得意でなかったり、思ったよりうまく行かない場合や、ゴリゴリ資金調達してガリガリ営業戦士を採用してオラオラで営業していくという意思があるスタートアップ企業はこのフェーズでもテレアポをしていくでしょう。インバウンドマーケとアウトバウンドマーケ、どっちかの二者択一ではなく、体力があれば両方やればいいじゃん。ということですね。この考え方ができない人って意外と多いんですよおね。AとB、どっちが良いですか?って聞かれたときに、ベストなのはAもBも両方やることだよね。って回答をしたいときって結構多いですよね。

※1:ここでいう質が良い、というのは営業効率上の話で、テレアポ含むアウトバウンドで獲得するリードよりも自分で能動的に問合せをしてきたリードのほうが購買率が高いという感覚があるのでそう書きました。

<100→1万期>
ここは絶対やったほうがいい、というかやらないとダメです。アーリーアダプターの開拓が終わったら、その次に現れるのはレイトマジョリティという営業されるのを待っている情報感度が低い人達なわけで、そういう人たち向けにはマス広告や交通広告含めて接点を意図的に作らないと見つけてくれないのです。

なのでテレアポはTVCMなどに比べれば全然コストも安くて済みますし、費用対効果も明確に出るのでやったほうがいいです。前述したゴリゴリ資金調達スタートアップはこのフェーズになるとWebマーケ+テレアポ+TVCMというあわせ技を使ってきます。ありとあらゆる方法に資金を投じて急成長をしなくてはならないのがスタートアップですからね。よく覚えておきましょう。これはテストに出ますよ。

提供するサービスの独自性

「ウチの会社は特殊なので病」というのがベンチャー界隈にはありまして、皆さん自社のサービスがとても差別化してあるように思えているらしいのですが、そんなのは人間が見た同じ犬種の犬の差くらいに対して差はないわけで、そういったのを「ウチの会社は特殊なので病」と呼んでいます。そのうち採用フェーズとかで「競合はいません病」を併発するので注意が必要です。

まあ、端的に言うと「お前の会社、そんなに特殊じゃねえからwwww」ということです。

ので、まあ客観的に冷静に見た場合ですが

独自性が高い(競合が少ない):必要でない場合が多い独自性が低い (競合が多い):必要な場合が多い

となります。当社の場合は、最初のマーケで「人材業界向けに面談設定率をUPさせるツールとしてSMSを売る」とターゲット領域を極端に狭めていったので、テレアポをしなくても良かったのかもしれません。懸命な読者の方であればもうおわかりと思いますが、逆に考えるとテレアポをしたくないのならターゲット領域を狭めよ、ということですな。その際にちゃんと十分な収益性が確保できるようにしないと意味ないんですが。

逆に当社のお客様の大半を締める人材紹介会社を始めとした採用サービスの会社はテレアポが必要な場合が多いですね。自社に競合が多いのは皆さん痛いほどわかっているかと思います。逆にテレアポをしなくても成り立つ紹介会社、というのは経営者の人脈が素晴らしく広く、かつサービス品質が優れている業界や職種特化の優良エージェントになるかと思います。

営業マン視点

懸命な読者の方はもうお気づきですね(今日これ多いな)。

そうです。営業マンは自分の入る/入った会社が、どのフェーズなのか、どういう状況なのか、独自性が高いのかによってテレアポスキルが必要とされるかどうかが異なるわけです。

ただ、先程も申し上げましたように「テレアポスキルは身につけておいたほうがいいですか?」という質問に対しては

身につけておいたほうが良い

という回答が正しいです。例えばどんなにニッチな言語であっても習得できるなら習得したほうがコミュニケーションがとれる人の数が増えるわけですから。ただ、自身のキャリアにも上限というか得られるスキルの量や質にも限度がありますので、それは皆さん見極めておいたほうがよろしいですよ、ということで本日のブログは終わりにしたいと思います。

こういった感じでいろいろな議論については善悪や白黒をはっきりつけるのではなく、こういった場合はこう、こういった場合はこう、という考え方ができたほうが色々都合が良いと思いますよ!

それでは。

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〜あとがき〜

最近Apple製品に毒されていて、Air pods proを買ってしまいました。今までは「Amazonで中華bluetoothイヤホン買うのが一番コスパいい」と思っていた派なのですが、ノイズキャンセラには感服いたしました。Twitterでもクソリプをノイズキャンセルする機能が欲しいですなあ。

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