求人広告がSNSに喰われる日

INST石野です。Twitterやってます。

 

新聞の三行広告から雑誌、フリーペーパーを経てネットにと形を変え、多くの雇用を生み出してきた求人広告がSNSに喰われる日がそう遠くない未来にくるかもしれないと思っています。

 

周囲にHRビジネス系の方が多いからかもしれないのですが、最近Twitter経由での採用をした、とかTwitterで転職先見つけた、という投稿をよく目にします。

 

ジラフさんは毎月5名もTwitterから採用してるらしい。

 

Twitter転職、というキーワードは本当によく目にする。まあ転職先調べたらSESの会社だったんだが。

 

中にはこういった転職活動専用アカウント(アカウントのことを「垢」という)を作ったりして「僕転職してるよ」と宣言して企業からのスカウトを待つ人も多いようです。

 

 

日本経済の大半を回す老害どもからすると「それってIT業界とか若い世代だけでしょ?」とか「Twitterで転職活動とか意味わからん」という意見が当然出てくるわけですが、

利用するサービス(出典:MMD研究所プレスリリースより)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高校生・大学生の利用率が7割を超え、利用頻度も高いということになると、あと数年するとこの子達が大学卒業して社会人になるわけですから、新卒採用をする企業にとっては無視はできなくなるわけです。まあこのグラフで凄い面白いなのは年代ごとにTwitterの利用率が全然違うってことですよね。20代社会人は56%、30代社会人はなぜか数字出てないけど見た感じ35%くらいでしょう。

これは世代によって、インターネットでの情報収集方法が異なるからであると考えております。

オッサン世代以降は検索やポータルサイト訪問をすることで、主体的に固定された情報(時間軸があまり影響しない、という意味)を取得することに慣れており

高校生・大学生などの若い世代はSNSを中心に、身の回りにある動的で常に動いている情報を能動的に取得するからです。

言い換えると、オッサンたちは目的を持っており、自分で行きたいレストランを地図で探して入るのに対し、若い世代は道を歩いていて「なんか美味しそうだね」と思ったお店で飯を食う、という感じでしょうか。情報収集と意思決定がごっちゃになっていますが感覚的にはそんな感じですかね。

そうなると、ポータルサイトがSNSの登場で存在感を失いつつあるのと同様、求人サイトもSNSに喰われていくと考えるのは決して不自然ではないことなのかなと。

また、社員や経営者の人となりを理解するのにもTwitterの方が求人サイトに比べてアドバンテージがあります。求人広告に掲載されている会社の情報は取り繕われて良い部分だけを見せているのに対して、Twitterには社員や経営者の考え方がありのままの言葉で綴られているわけで、気になるアカウントをフォローしたり周囲の人とのやり取りを見れるので入社前後でのイメージギャップも少なくなる可能性が高いです。

以上を踏まえると、求人サイトに訪問して個人情報を入力して会員登録をして検索機能やカテゴリサーチをして求人を見つけて応募したり、企業からのスカウトを待つ、という転職活動をこのTwitter利用率70%超えの高校生・大学生が行うとは到底イメージできないわけです。だって、もう既にアカウント持ってるTwitterで「僕、こんな経歴なんだけど、採用したいって人いる?」ってつぶやくだけで転職先が決まってしまうわけですからね。

 

当然求人サイトは、そこに訪問してくる求職者の数や応募数によって広告収入を得ていたり、採用が決まった際の成功報酬を得てビジネスを行っているわけなので、訪問する人が少なくなっていけばどんどん淘汰されていくのは仕方がないことで、

「リクナビ?そんなのまだ使ってる人いるの?ウチはそんなシニア人材採用してないから。Twitterで充分だよ。」って、10年後でもリクルートの代理店が存在してテレアポしてたりしたら言われるような日が来るかもしれないと。

 

 

こういった世の中の大局を見極めてるな、と思ったのがbosyuというサービス。

今はキャスターさんが事業譲受をされ、働き方おじさんこと石倉さん(おそらくINST Blogに個人名は最多登場w)が運営されています。皆さんも見たことがあると思うんですよ、

こういう黄色と黒のOGP。求人を募集する企業が利用するだけでなく、さっきの人のように「僕を採用したい企業」を募集することもできるし、ランチ仲間だって忘年会のメンバーだって気軽に募集できると。

まだリリース間もないサービスですが、こういったサービスがリクナビやIndeedを喰ってくれると面白いわけです。石倉さんに聞いたところ、メッチャクチャ高い金額での事業譲受ではなかった、ということでした。あと半年ディールが遅れてたらじげんとかリブセンスとかに数億値付けされていたんじゃないかなとか思ったりします。

さすがのセンスのキャスターさんはCaster Recruitingというサービスが伸びてるらしく、このbosyuや経営陣にTwitterアカウントを利用してバンバン人材ビジネスや人事経験者を採用されているとのこと。

 

 

周りを見ると利用している企業も多いですし、かなり成果も出る模様。bosyuを使って求職者集客をしている人材紹介会社もあります。ちなみにまだ完全無料です。

 

 

ということで、いかがでしたでしょうか。

この記事を見て「Twitterやってなかったけどすぐやってみよう」とすぐアカウント開設する人と、「ウチはまだいいや」ってなる人とでは、あと10年で大きな差が付くことだけは間違いないですね。

あ、アカウント作ったら僕のTwitterフォローしてねw

 

それでは。

Kosuke