たまに出会うあまり好きでないタイプの商談相手について

INST石野です。

先日、とある人材紹介会社の社長さんとお話しする機会がありました。今、絶賛売り出し中のINST 3BDの商談の場だったんですが。

話していると、「あ、こりゃINST 3BD買ってもらえないわ」って思ったんです。たまーにいるんですよね、このタイプの人。

サービスを売るには「思想について共感してもらう」が大事だと思うのですが、それが難しかったのです。

もちろん、どの会社にも独自のやり方があり、それが成果に繋がっているなら素晴らしいことです。ただ、話を聞いていて、どうにもモヤモヤしたのでブログに書いてみようと思います。
※その方がこのブログ記事を読んでいる可能性も0ではないので多少フェイクや装飾をいれますw

先日、Podcastでも取り上げた退職代行会社を利用した社員が多かった企業ランキングで人材派遣会社が上位をほぼ独占していたのはこういうタイプの経営者が結構いるからじゃないかなと個人的には思っています。

「電話が繋がるまでかけ続ける!」が正義だと思ってる

その社長さんがおっしゃるには、とにかく「電話は人海戦術」だと。 「相手が出てくれるまで、何度も何度もガンガン電話をかけ続けるのがうちのスタイルだ。」と。

まあ、絶対成功するための唯一の方法は「成功するまでやり続けること」ですから、全然間違ってはないと思います。

そして次には「自動化システムは良いと思うけど、コストがかかるじゃない?今いる社員に倍の件数掛けさせたほうが通電率上がると思うんだよね」と。

なるほど、なるほど。 自動化のためのシステム投資は「追加コスト」で、社員が深夜まで電話かけまくって疲弊するのは「追加コストじゃない」と。 あなたは江田島平八ですか?

そして恐らく、架電業務で残業が発生しても、社員さんの残業代は支払われないんだろうな、と思ってしまいました。

確かに、サービスやシステムを導入するには投資が必要です。でも、社員が疲弊し、モチベーションが下がっていくことは、目に見えないけれど確実に大きなコストですし、せっかく採用して教育した社員が「こんな非効率な仕事嫌だ!」って辞めちゃったらコストめっちゃ高いと思うんですけどね。

さらに言えば、無鉄砲な鬼架電は求職者からの着信拒否に繋がり、連絡が取れなくなってしまうだけではなく、企業の評判を落とすことにもなりかねません。それって、本当の意味に良いことなんでしょうか?

高い獲得コストを支払って転職相談に申し込んでくれた求職者なので、なんとしても面談にこぎつけたい、なんとしても成約に結びつけたい、というのはよく分かるんですが、人材紹介サービスのトータル満足度を上げるという観点を持てば、求職者の視点に立ったコミュニケーションUI/UX設計がいかに重要か、ということはわかると思うんですけどねぇ。

予約されてしまうと、その前に電話かけられないじゃないか!

INST 3BDは時間外の応募に対しても、自動で「翌営業日以降で都合が良い時間に電話するので予約してください」と電話する時間の予約を促す機能が結構ウケております。

これはさっきの人と別の人なのですが「面談の予約を自動で取ってしまうと、求職者が希望した時間まで電話面談ができない。その間に他の紹介会社に獲られてしまう可能性があるから、予約は取らずに会社の都合でガンガン電話をかけまくる!」という意見を言われたこともあります。

これ、わからなくもないんですよ。人材ビジネスはスピード勝負。早く求職者と接点を持って、面談に繋げたい、という焦りは痛いほど理解できます。

でも、ちょっと冷静に考えてみてほしいのですが、今の時代、友達に電話するときって、どうしてます?

「今電話していい?」って、LINEとかチャットで一言送ったりしませんか? いきなり電話がかかってきたら、「なんかあったか?」って心配になりません?まあでもそうやっていきなり電話してくる友人って限られるんですけどw

求職者は、日中仕事をしているでしょうし、電車の中にいるのかもしれません。あるいは、たまたま手が離せない状況かもしれません。そんな時に「会社の都合」だけで電話をかけ続けるのは、「求職者ファースト」とは真逆の発想なのではと思うわけです。

常識的に考えて電話連絡が減った令和の時代ですから、不在着信が1件でもあったら普通はGoogle検索して誰なのか調べて、必要なら折り返しますよね。折り返しの電話がないということは、必要ないと思っているか電話がかけられるタイミングではない、もしくは優先度が低いのではと思うわけです。

僕は、求職者の都合の良い時間に予約をしてもらうことで、面談実施率は向上すると考えています。実際、当社のサービスを導入している会社さんの中には、自動で予約を取ることで、面談実施率が10%上がったという事例や、予約獲得後、その時間に電話したら通電率が約80%という事例もあります。

「予約した時間にちゃんとかけても出ない人がいるじゃないか!」というご意見ももっともです。介護や看護といった業界では、実際にそういったケースもあると伺っています。しかし、それは「予約した時間に連絡しても出ない」という個別の課題であって、「予約機能そのもの」を否定する理由にはなりません。

むしろ、「自動架電で予約してくれる人=転職意欲が高く内定が出たら意思決定する可能性が高い人」と捉えて、その人たちに優先的にリソースを割くことで、決定率の向上が見込めますし、売上の向上に繋がるのではないでしょうか。

店内が汚く店主が怖い、コスパ最強の店にあなたは行くかどうか

「サービスの費用対効果は、売上がどのくらい上がるか、コストがどのくらい下がるか、の2点だ」と断言される社長さんもいらっしゃいました。

これはめちゃくちゃ仰る通りです。

例えば、めちゃくちゃ美味しくて価格も安い、コスパ最強の飲食店があったとします。でも、その店にゴキブリが徘徊していたり、店主がめちゃくちゃ口が悪かったりしたら、あなたはその店に「また行きたい」と思いますか?

これは賛否両論分かれると思うのですが、料理の腕と低価格で出すホスピタリティは誰でも真似できるものではないので、店をキレイにしたり店主が心を入れ替えたほうが人気店になりそうじゃないですか?w

人材紹介サービスも同じなんじゃないかなと。「とにかく求職者を確保して、ゴリゴリ電話かけまくる」というやり方で、仮に一時的に売上が上がったとしても、求職者が感じる「不快なコミュニケーション体験」は、企業のブランドイメージを確実に損ないます。そして、それはやがて、新規の応募獲得の難しさや、リピーターの減少として跳ね返ってくるでしょう。

労働人口も減っているわけですし、紹介会社自体も採用は難しくなってきているわけなので、システムやAIで自動化できる業務プロセスは、積極的に自動化すべきというのが僕の持論です。人間は、自動化できないタスク、例えば「求職者との深いヒアリング」「キャリアプランの提案」「企業とのマッチング精度向上」など、求職者の満足度を向上させるために本当にやるべきことに集中したほうがいいんじゃないかと。

もちろんINST 3BDのような自動化サービスは、全ての会社に100%フィットするわけではないでしょう。特に、電話をかけまくることが「美徳」とされているような企業文化を持つ会社には、当社のサービスは「効率化」という概念自体が理解されにくいかもしれません。

しかし、そうした考え方では、刻々と変化する求職者の行動特性や、AI活用が不可逆的に進む時代の流れに対応しきれなくなります。人材ビジネスにおいて、業務の効率化はもはや選択肢ではなく、必須要件です。

出てくれない電話を何度もかけ続けて、架電する側は疲弊し、求職者側は着信拒否に走る。そんな負のループは、辞めたほうが良いと思うんですけどねえ。

まとめ

まあそうは言っても「売上は正義」だというのは間違いありません。根性論で売上を上げて会社をグロースさせている人材紹介会社ももちろんたくさんあると思います。

が、貴重なリソースである社員を大事にしてくれる会社が増えると、もっと人材ビジネス全体の価値は向上すると思いますし、僕がもしこのあと紹介会社を使うことがあるのであれば、鬼電するような紹介会社はあんまり使いたくないなあと、まあぼやきっぽいですが今日はこんな感じで。

それでは。

Kosuke

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